偏差値は気にせず…「気づき」を養う模試の使い方

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レベルの高い模試「ここだけ」作戦
気にするのは「正答率」だけ
「雑」「考えが浅い」が変わる
・「自力解答」と「答案分析」が肝

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レベルの高い模試「ここだけ」作戦

6年秋の模試は自分の成績、志望校に見合ったレベルのものを受けるのが理想ですが、塾の模試を受けるのが「必須」となっている場合は、まともに行かず各自で「作戦」を立てます。

レベルが高すぎる、偏差値にして40前後しかとれない子は「今回はここだけに集中して得点を積み重ねる、失点しないようにする」ということに重点を置きます。

この作戦、4、5年生で成績が低迷している子にも効果てきめんで、その後の成績の伸びが期待できます。

気にするのは「正答率」だけ

たとえば算数。多くの模試が大問1~6、7問程度あり、数字が大きくなるにしたがって難易度が上がる傾向にあります(例外もあり)。

その場合、全ての問題に手を付けようとせず、「できる問題」、とりわけ四則計算や「一行問題」など取り組みやすい前半の問題のみを試験時間をフルに使って解きます。

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国語なら読解問題が2題出題されたら、どちらか1つで良いのでじっくり取り組みます。

その代わり「なんとなく」とか「勘で」とかではなく、「解答の根拠」を後で説明できるようにするまで考えます

のんびりやれ、というのではなく「焦らなくていいので正確に、余白にやる計算は丁寧にそろえて書く」「勘で解くのではなく、必ず解答の理由を見つける」などのテーマを持って臨みます

算数や国語の得点、偏差値は気にしません。親御さんも成績で「とやかく言わない」のが鉄則です。

気にするのは手を付けた問題の「正解率」だけ。取り組んだ問題の全問正解が理想です。

やってみて分かるのですが、そうやって取り組む問題を絞っても必ずと言っていいくらい「取りこぼし」があります。

そこにこそ成績、偏差値の伸びを阻んでいる「原因」があり、逆に成績、偏差値を伸ばす「ヒント」が隠されています

「雑」「考えが浅い」が変わる

偏差値40台の子は知識と勉強量の不足もありますが、加えて「雑」「考え(思考)が浅い」という傾向が強いです。

模試を通じて、焦らず、正確にやることで「正答率は上がる」ということを子どもが「実感」すれば、「雑」「考えの浅いところ」も時間とともに大きく変わります

取り組み方が変われば「気づき」も増えます。

この「気づき」こそ、模試の算数で言えば大問5以降の「点差のつく問題」攻略への足掛かりになります。

国語なら読み方が丁寧になり、記述問題でポイントがつかみやすくなり「得点できる」解答の作成が可能になります。

極端な話、最初のうちは50分使って解いた問題が5,6問程度でも構いません。

子どもなりに解答を導くための「方針」が立てられ、正しい手順でそれを導くプロセスをたどることが「実感」できたのなら、その模試は「目標達成」です。

勉強時間ばかり長く、やみくもにできない問題を「漠然と」取り組むより、徐々にでも「考える力」を養成していけば模試の偏差値、志望校判定に関わらず、志望校合格が近づきます

成績が低迷している子の課題でもある解く「スピード」も考える力がつけば自ずとついてきます。

「自力解答」と「答案分析」が肝

模試の一部には「やりすぎ」というレベルの難問や悪問も出題されることがありますが、多くは標準的な、これがある程度できれば入試はクリアできるという「良問」が並んでいます。

この良問の復習、どうしてその解答になるのかを解説を読んで考え、分からないことは自分で調べるなり、質問する(どこまで分かるかを明確にして)なりして、「自力解答」を養成するのが成績アップの「近道」です。

もう1つ、模試では親御さんによる「答案分析」が大切です。

答案から子どもの「間違いの傾向」「思考パターン」などが浮かび上がってきます。

その辺りの修正、あるいは得意のさらなる強化を図り、次回以降に生かせれば、模試を受けた意味が十分にあります。

中学受験の模試は「レベル差」を考えて受けるべきなのは、偏差値差だけではなく、今我が子が取り組むべき問題が何なのかを端的に示してくれるからです。

どの模試が良い悪いではなく「特長」をとらえて有効活用するのが成績の伸びにつながります。

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