中学受験 入学後「深海魚」になる3パターン
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・入試の成績と入学後の成績の関連
・下位2割程度は「深海魚」
・中学受験よりつらい、とこぼす子
・ 「情報戦」に乗り遅れるな
入試の成績と入学後の成績の関連
中学受験の入試の成績、あるいは合格発表時にうかった「正規合格」の子と、その後欠員が生じて追加された「繰り上げ合格」の子と入学後の成績に大きな差は生じるのでしょうか。
結論から言うと、入試の成績と入学後の成績は、ほぼ関係ありません。
これが多くの中高一貫校の先生の共通した見解です。
1学期の中間テストは中学入試で勉強した「貯金」が多少ものを言うのか、入試で出来の良かった子が上位になる傾向は多少あるといいます。
しかし、期末あたりから中学に入ってからの「生活」で成績は大きく変わってきます。
部活に熱中するあまり、疲れもあって勉強が後回しになる子、受験時のまま継続して頑張る子、一夜漬けで定期試験は何とか「帳尻を合わせる」子、それぞれの学校生活の過ごし方は成績を左右します。
下位2割程度は「深海魚」
親御さんの心配は、入学したものの成績が下位に低迷して浮上の気配が感じられない「深海魚」になるケースです。
考え方はそれぞれですが、学年の下位2割程度は「深海魚」といえます。
できるだけ早く浮上しないと高校卒業までどっぷりか、高校進級時に「進路変更」を学校側から打診されます。
「深海魚」になる典型的パターンはだいたい3つに分類されます。
1つは中学受験を終えて「解放感に浸る」子です。
志望校合格が「ゴール」という認識で受験勉強をしてきた子はこの型が多いです。
特に偏差値が届いていないのに、運よく「逆転合格」「奇跡の合格」を果たした子は要注意。入学できたことに満足し、周囲が「次」のスタートを切っていることに気が回りません。
親御さんも「これでこの子の将来も開ける」くらいの感覚でいると「手遅れ」にもなります。
中学受験は合格もさることながら入学後からが本当の勝負です。
中学受験よりつらい、とこぼす子
逆に中学に入って頑張ろう、という気持ちはあるのですが、学校から出される課題(宿題)が多く、小テストも連日、というハードな学校の方針にアップアップの子も「深海魚」になる可能性があります。
中堅校、一般校のいわゆる「面倒見のいい学校」にこのタイプの子が圧倒的に多いです。
志望校に晴れて入学しながら「中学受験よりつらい」とこぼす子は少なからず存在します。
勉強もさることながら、部活が大変、学校の行帰りに時間がかかり、しかも満員電車で「疲弊」してしまうことも多々あります。
部活を辞めろ、というのも酷です。学校の近くへ引っ越して成績の改善を図る家庭も珍しくありません。
親御さんも「面倒見のいい学校」を選択する際は、「やらなければならない勉強が多い」と認識する必要があります。
「情報戦」に乗り遅れるな
3つ目のパターンとしては「情報戦」に乗り遅れる、というのがあります。
私立中高一貫校、特に最難関、難関校と言われる学校ほど、定期試験前にはさまざまな文書が行き交い、「勉強会」という名の情報交換会が行われます。
テスト前に成績優主な子がテストに出題される「まとめたノート」をわざわざつくってくれたり、部活経由で手に入る代々受け継がれている●●先生の「過去問」などの「文書類」が入手できるかどうかも、成績を良くするカギになります。
子どもたちが自然発生的にやる「勉強会」では、各科目で「できる子」が指南役になり、同級生にテストのツボを教えるということもしばしば。
そのできる子も他科目の情報を得たりと「互助会」組織のようになって、定期試験を乗り越えようとします。
この流れに背を向けるのは得策ではありません。
しかし、「独自路線」の子はどこの中学にもいるようで、「交わらない」子は一定数います。
「深海魚」が定位置になるか、ならずに済むかの分岐点は、中1の2、3学期の成績がポイントになります。
そのあとの中学2年間の成績は、上位100位くらいがその固定メンバー100人の間で活発に上下します。
下位100人のメンバーはそれほど変わらず、順位も上位ほど変動しない傾向です。
中高一貫校では受験を勝ち抜いて入学しているだけに「深海魚」は校内で居心地がよくありません。
充実した6年間を過ごすためにも勉強は「やるときはやる」という姿勢が大切です。
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