25年東大合格 数の開成、率の聖光、驚きの洗足

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・25年度の東大入試結果
・開成44年連続へ 聖光現役率37%超
・中高一貫校の合格者増減
・日比谷50年で最高 翠嵐は新記録
25年度の東大入試結果
3月10日、25年度東京大学の合格発表(一般選抜)が行われました。
合格者数は文理合計2997人。それぞれの科類の合格者数は、文科一類(法学系)406人、文科二類(経済学系)358人、文科三類(文学系)469人、理科一類1121人(理工系)、理科二類545人(農学系)、理科三類98人(医学系)でした。
東大入試は大学入学共通テストの1000点満点を110点満点に換算した結果と2次試験440点満点を加えた550点満点。
科類別の合格最低点は文科一類336.2900点、文科二類332.2400点、文科三類321.9300点、理科一類321.0000点、理科二類313.1500点、理科三類368.6700点でした。
開成44年連続へ 聖光現役率37%超
まだ各高校の合格者数が出そろっておらず、暫定での数字ですが、合格者数トップは開成の149人(現役107人、大学通信ほか調べ以下同)。くしくも昨年と同じ合格者数(現役は昨年117人)で、恐らくこのまま44年合格者数1位の座は確実とみられます。
2位は聖光学院で95人(現役85人)。24年度初の3桁100人に到達しましたが、今後追加申告がない限り、2年連続の大台とはならない見通しです。
ただ、「現役合格率」で見ると、聖光学院が開成を「逆転」します。
聖光学院の現役合格率は37.12%(高3生229人)で開成は27.02%(高3生396人)となっています。
関西の最難関校・灘も合格者数54人(現役59人)で、現役合格率は現時点で27.10%(同214人)ですから、聖光学院の「高打率」が分かることと思います。
聖光学院とともに神奈川で「二光」とよばれる、難関校・栄光学園は前年比8人増の55人が合格。現役は43人で、現役合格率は高く25.15%でした。
「神奈川男子御三家」のもう1つ、浅野も今年は合格者数51人を輩出。初の50人突破となり、存在感を示しています。
中高一貫校の合格者増減
合格者を大きく伸ばした中高一貫校、減少に転じた学校、10日夜時点でも明暗が分かれました。
渋谷教育学園は千葉の幕張、東京の渋谷とも前年比で合格者数を伸ばしました。
幕張は前年比11人増の75人が合格。これは2016年の76人に次ぐ数字です。
私立中高一貫校の共学校では西の西大和学園(奈良)と双璧を成す東の進学校ですが、来年度以降80人台の合格も見えてきました。
一方の「シブシブ」は初の50人(現役41人)合格。現役率も20.4%と高く、幕張の17.27%を上回りました。
麻布は21年以来の80人超えで81人(現役52人)が合格しました。
2019年以来、6年ぶりの100人到達はなりませんでしたが、前年の52人から26人増は1990年以降でみると、過去最高のアップとなりました。
神奈川の女子校、洗足学園は前年15人から、25年度は28人と倍増に近い躍進ぶり。しかも全員現役合格です。
文系合格者は昨年の13人から17人に増えましたが、驚きは24年度理科二類に1人合格だったのが、今年は11人が合格。最難関の理三にも2人合格しています。
中高一貫校の女子校では近年理系に進む生徒が文系と半々、若干上回る場合も珍しくなくなってきましたが、洗足学園は中学受験の段階から「リケジョ」が多数出願する流れになりそうです。
逆に前年比で合格者が減ったのは、桜蔭64人→48人、早稲田43人→30人、市川(千葉)が31人→17人、豊島岡女子学園26人→19人などでした。

川崎市の洗足学園
日比谷50年で最高 翠嵐は新記録
見逃せないのが首都圏公立トップ校の飛躍的な合格者数増加です。
都立日比谷は81人(現役65人)が合格。24年度の60人から一気に21人増となりました。
過去50年の間では最高の合格者数です。
日比谷は昭和30年代から40年代前半にかけては100人超が続いていましたが、1967年(昭和42年)から都が導入した「学校群制度」で群内各校の学力均等を図り、合格者を割り振ったため、進学実績が急落。
2000年代から復活傾向でしたが、今後1968年以来の3桁合格の足掛かりができたと言えます。
神奈川の県立横浜翠嵐も前年比30人増(現役67人)の74人が合格しました。
22年の52人を大幅に更新する、恐らく過去最高の合格者数とみられます。
埼玉の県立浦和は41人で前年比3人減ですが、ほぼ横ばいと考えて良く、健闘したと言えます。

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