1都3県それぞれ!2月1日みんなの人気受験校
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・1都3県それぞれの2月1日
・都内男子1位は海城、女子は広尾
・神奈川男子は1日が「前受け」!?
・埼玉は東京受験が4分の3強
・千葉の東京受験「強い進学意志」
1都3県それぞれの2月1日
中学受験のハイライトといわれる2月1日。東京、神奈川の入試解禁日でもあるこの日に約4万2000人、1都3県の小学生の15%が、それぞれの志望校に挑戦します。
ただ、どこに居住しているかで受験校は大きく違います。同じ都内、県内でも東部住んでいるのか西部なのかなどでも違います。それでも都県別、男女別にみると、それぞれの「人気受験校」というものがあります。
四谷大塚が今年の中学入試報告会で配布した「中学入試結果分析資料集」の2023年1都3県受験生動向(四谷大塚出願データ)をもとに違いを見ていきます。
都内男子1位は海城、女子は広尾
東京在住の受験生の97.5%が都内の中学を受験しますが、第1志望校を受ける子が多いとされる1日午前の男子出願1位は海城、女子は広尾学園でした。男子は海城に続いて、本郷、開成が、女子は東洋大京北、山脇学園のA入試の順になりました。
海城は1日の1回目入試が22年度比で10%増(57人増)の602人、3日の2回目が8%増(103人増)の1418人が出願しました。1回目入試は2年ぶり増加もここ10年では最高の志願者数となり、2回目は5年連続の増加で、こちらもここ10年で最多。21年9月に大学並みの実験設備を備えた「新理科館」が始動したのが志願者増にも寄与しています。
1日午後は男子が「定番」の東京都市大付属の2回目I類がトップで、同Ⅱ類もベスト3にランクイン。獨協の2回目も人気でした。女子のトップは大妻中野2回目のアドバンス。次いで山脇学園午前の国語1科目入試、三輪田学園午後となりました。
近年の「山脇人気」はやや落ち着きを見せていますが、英検の資格を持っていることが出願条件で算数の入試を行うなどユニークな入試の導入や入学後も「リケジョ」を育てるコースなどがあり、さまざまな「仕掛け」が魅力です。加えて「伝統校」という安心感が親御さんに対し説得力になっています。
注目すべきは三輪田学園。こちらも創立100年を超える伝統校という信頼もありますが、昨秋に隣接する法政大学との高大連携を発表。推薦入学30人の枠を確保しました。三輪田から法大進学は指定校枠で7人ありましたが、一気に4倍超。合格実績の中心が日大、東洋の同校ですが、「ウリ」が増えたことによる人気と言えます。
神奈川男子は1日が「前受け」!?
神奈川在住の受験生の県内中学受験率は男女で91.4%と高い水準ですが、一方で東京の中学受験も65.7%で特に女子が67.0%と男子を2.6ポイント上回っているのが驚きです。
1日午前は男子のベスト3が逗子開成、サレジオ学院のA、東京の開成。女子は洗足学園、中大横浜、フェリス女学院でした。
1日午後は男子が関東学院1B、神奈川大附属、東京都市大付属2回目I類、女子が神奈川大附属、田園調布学園午後、神奈川学園A午後が人気。午後入試は移動が最大のポイントになりますが、田園調布学園は東横線に乗り、最寄駅から徒歩8分、神奈川学園もJR横浜駅から徒歩10分と好位置にあるのが選ばれる理由の1つです。
男女で午後受験人気の神大附は1回目入試がこの1日午後。附属校ながら、実際はほとんどが違う大学に進む「進学校」。男子だけでなく、女子で洗足、フェリスなど難関校狙いの併願校として選ばれやすいといえます。
男子は神奈川の最難関校の双璧「二光」こと、聖光学院と栄光学園の2校の入試が2日に行われるため、1日は午前午後とも「前受け」的な位置付けの子も一定数います。これに3日の浅野、というのが男子難関校狙いの受験メニューです。
聖光を受験する子は1日に開成と併願するパターンも見られますが、タプル合格の場合、神奈川県の子の多くが聖光へ進学します。数でこそ及びませんが、東大への現役合格率は年によって聖光の方が高いことがあり、また「塾いらず」といわれる聖光の学校全面バックアップの受験指導は魅力です。
埼玉は東京受験が4分の3強
2月1日は入試解禁から3週間が経過している埼玉。県内受験で終了、という受験生は少数派で男女で計76.1%が東京の中学を受験します。
男子は1日午前が本郷、開成、海城が人気。午後は順天B、獨協2回目午後、淑徳の「スーパー特進東大選抜」が受験生を集めました。本郷、開成、順天は埼玉中心部から京浜東北線で1本で最寄り駅に着き、しかも徒歩3分程度で学校に通えます。淑徳もこの3校ほどではありませんが、東武東上線が使えます。
女子は1日午前が富士見、大妻、吉祥女子の順。富士見は西武池袋線の中村橋駅から徒歩3分、バス移動を伴うものの西武新宿線も使えます。埼玉からのアクセスには便利です。
大妻、吉祥女子は埼玉から便利とは言いにくい場所にありますが、特に吉祥女子は東京女子校の中で1番人気。「どうしても」という子も多く、合格→進学となれば、埼玉からの引っ越しも辞さない「覚悟」で臨んでいます。
女子の1日午後は男子でも名前が挙がった、 淑徳の「スーパー特進東大選抜」 に三輪田学園午後、跡見学園の特待入試と続きます。伝統校がここでも人気です。
千葉の東京受験「強い進学意志」
埼玉に比べ県内進学率が高いのが、千葉の受験生です。男子の東京受験率は65%強ですが、女子は51.5%と2人に1人。合計でも58.7%にとどまりました。
1日午前入試では男子が開成、早稲田、本郷の順。開成、早稲田とも居住地によっては千葉県内から地下鉄1本で通学できます。千葉入試で市川や渋谷教育学園幕張を「前受け」にして、合格を決めた上での難関、人気校にトライという受験プランです。
午後で多かったのが、かえつ有明特待4科、安田学園先進特待2回目、青稜1Bでした。午前とは難易度の点で大きく違う学校が並んだのが特徴です。
午前人気校を受けた受験生は、午後入試で進学したい学校が特になく、午後受験組は東京の他の中学を午前に受け、午後とのタプルヘッダーという様相を呈しています。かえつ、青稜は新木場駅乗り換えでりんかい線で通学可能、安田学園は千葉中心部から総武線が使えます。
一方の女子は1日午前が開智日本橋、桜蔭、香蘭女学校とどれも強い「進学の意志」を感じる人気、難関校が並びます。
午後受験は「話題の」芝国際午後特待がトップ。次いで 三輪田学園午後 、 山脇学園午前の国語1科目入試 となりました。校風や目指すところは対照的な並びです。今年は「参考程度」で来年はトップが変わる可能性が高いです。
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