偏差値60台と40台 ここが違う!!
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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・偏差値60以上は上位から16%
・入試で負けない「バランス型」
・「できた」の感覚の大きな差
・「当たり前」のレべル高い60台
偏差値60以上は上位から16%
一般的なテストでは通常偏差値は20~80くらいの範囲に収まりますが、この場合、偏差値60以上の成績の子どもは上位15.8%に位置します。100人いたら、偏差値60丁度だと概ね16位です。
中学受験をする層が同じ学年の概ね上位2割と仮定すると、その中でのさらにトップ層が「大台」に乗っていることになります。
「せめて偏差値60はある学校に合格してもらわないと…」なんて、簡単に口走る親御さんもいますが、生易しいものではないです。
偏差値60以上の成績をコンスタントにとる子のタイプは、大きく2パターンあります。
1つは4教科とも比較的安定した成績を保ち、総合偏差値が一番いい数値として出る場合。もう1つが「算数小僧」とか「理系番長」「国語女子」のように特定の科目の成績が滅法良く、成績全体をけん引している場合です。
入試で負けない「バランス型」
4教科の成績が安定していると、科目別偏差値よりも総合偏差値が高く出ます。
例えば4科目の偏差値が61~64の間にそれぞれ収まっているとすると、総合偏差値が「65」なんていう場合があります。
総合偏差値は各教科の平均偏差値ではなく、総合点でまた偏差値をはかるので、科目によって難易度が違うために数値が変わってくるのです。
この「バランス型」のタイプの受験生が入試本番で一番強いです。少なくとも2科目くらいは「得意科目」を持っているうえに、「目立った苦手科目」がなく、すべての科目で「勝負できる」からです。
算数が失敗しても同じ配点であるケースがほとんどの国語でカバーでき、それでも厳しい場合は理科社会で帳尻を合わせて、合格点にたどり着くというストーリーです。
1教科「コケた」くらいでは痛手になりません。逆もしかりで、理社でしくじっても、国語、算数が大崩れしないため、合格点には達します。入試で一番「負けない」受験生で、「まさかの不合格」がまずありません。
「できた」の感覚の大きな差
「バランス型」の生徒の特徴として面白いのは、模試でも入試でも自分が予想した得点、結果と大きな乖離(かいり)がないということです。
模試で自己採点する前に「だいたいこれくらいの点数だと思う」と予測すると、結果が返ってきたものと照らし合わせてもプラスマイナス5~10点程度。それも総合得点での話で、各科目の誤差はほとんどありません。
採点される前に「できたのか、できなかったのか」の感覚がきちんと分かっているのが偏差値の高い子の特徴です。
ここが偏差値40台、50台前半の子と大きく違う点です。
偏差値40台、50台前半の子は、解答用紙を「埋めた」ことを「できた」とする感覚で親御さんに報告します。精神年齢がまだ幼いゆえに「希望的観測」で解答を記入したことで「もしかしたら正解」を「できた」とカウントする傾向にあります。
子どもの話を半信半疑ながら「期待」して待っていると、親御さんは結果に「こんなはずでは…話が違う」となるのです。
偏差値60以上、特に65以上の子は「正解」「これは点につながらない」という「読み」が正確です。「読み」が正確なのは、数多くの「正解」の経験と、できないときの「手応えのなさ」の感覚とに日ごろからきちんと向き合っているからです。
偏差値50以下の子は「手応えのなさ」に向き合わず、「難しすぎて分からない」と簡単に匙を投げるか、できなかったことを「なかったこと」にして放置します。小学4年生から3年間、この差は埋めようがないくらい大きな差となって入試結果に反映されます。
「当たり前」のレべル高い60台
偏差値60台をコンスタントにマークする受験生は勉強における「当たり前」のレベルが50台や40台の生徒と明らかに違います。
特にバランス良く得点をする生徒は「復習の精度」と「課題にプラスアルファ」の点において「当たり前」のレベルが高いです。
復習に関してはこまめにやります。これは親御さんが上手にスケジュール管理をしているケースも多々ありますが、やったことが無駄にならないように「上塗り」を忘れません。
やったことの上塗りが日々の「勉強習慣」になっているので、実力試験や外部の模試で高得点、高偏差値を弾き出すのです。
塾のテキストも宿題が済んだから終わりとか、間違いの解き直しをしたから十分というような線引きをしません。
宿題にせよ、解き直しにせよ「自力で解ききる」をひと区切りの基準にします。「分かった」「理解した」からもう一歩踏み込み、自分の力で解答が復元できるまでやります。
よくそんな時間が…と思うかもしれませんが、偏差値が高い子は再度取り組む課題が少ないため勉強が回るのです。最初は大変でもこの「ルーティーン」をスタート時点から取り組んでいるため、勉強サイクルが滑らかに回っているのです。
勉強しても成績が上がらないと嘆く前に、ここまでの考え方、レベルで取り組めているかどうか、子どもと一緒に親御さんはもう一度夏前に検証するのも「あり」です。
できることから1つずつでも、積み重ねると結構前に進むものです。
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