ピアノをやっている子が中受は「有利」な理由
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・難関校に多い?習い事「ピアノ」
・ピアノと受験に必要な「集中力」
・ピアノとケアレスミスの関係
・ビアノも受験も「組み立て」
難関校に多い?習い事「ピアノ」
学研教育総合研究所の「小学生白書」(2021年8月)の習い事に関するアンケート調査では、小学生の13.3%が歌や楽器などの「音楽教室」に通っていると回答しました。
英語を習っている小学生より若干少なく(14.3%)、「習字・書道」の9.8%より多いというものでした。
中学受験をする小学生がどれくらいの割合で「音楽教室」に行っているかは分かりませんが、中高一貫校に入学してみるとクラスの半分以上が何かしら楽器を習っていた(習っている)といったことがよくあります。
難関校だと入学後、特にピアノをやっている(やっていた)割合が多いことに驚かされます。
ピアノと受験に必要な「集中力」
相関関係を証明するデータがあるわけではありませんし、絶対的な根拠もないのですが、体感として「ピアノをやっている受験生は偏差値が高い」傾向にあります。
理由として主に3点挙げることができます。1つは「集中力」です。
ピアノを弾く際に、楽譜に従ってミスなく演奏するためには、「集中」しなければなりません。気持ちに乱れがあると、音に乱れがあるでしょうし、演奏もミスが多くなります。
一定の時間、全神経を集中して音で表現しなければならないピアノと、試験時間に頭をフル回転して正解を導かなければならない入学試験は「集中力が必要」という共通項があります。
「集中力」がある子で成績の悪い子はあまりいません。逆に成績が上がらない生徒の大半はこの「集中力」が不安定という子が多いといえます。
ピアノとケアレスミスの関係
ピアノのミスと受験勉強のケアレスミスも共通点があります。
ピアノでミスタッチが少ない子は、受験の問題を解いていても「まさか」というような間違いをしません。これがピアノをやっている子が成績の良い2つ目の理由です。
演奏中のピアノでのミスはとても残念です。そのためは神経を集中させてミスを防ぎます。1つのミスでリズムが狂い、演奏そのものが台無しになってしまう場合もあるからです。
算数でも計算はたった1カ所ミスしてしまうことで、不正解になります。「1つ1つ丁寧にやる」ことの大切さをビアノを習っている子どもは知っています。
ミスをなくす、少なくすることで、偏差値は5~10違ってきます。
ビアノも受験も「組み立て」
最後に「全体を見渡すことができる」能力をピアノができる子は持っています。
ピアノでこの曲をどう演奏して、どう聞かせるかを考えるのは、受験で目の前の問題をどういう順番で、どれくらいの時間で解くかの「組み立て」を考えるのと似ています。
やみくもに練習をしてもピアノが上達しないのと同じで、受験も今やるべきことの優先順位をつけて、「1点でも多くとるには」という戦略に思いを巡らせることが大切。それをピアノをやっている子は得意です。
ピアノを習えば、中学受験がうまくいくわけではありませんが、「共通点」は数多く見出せます。
ピアノを習っているのなら、受験だからといって、無理やりやめることはありません。ペースを一時落としながらも、やり続けることが受験にも好結果をもたらす可能性があります。
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