中学受験 「東京会場」入試のいま

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各地の「東京会場」入試も絶好の実戦の場
最難関校では西大和、上位校では愛光、函館ラ・サール
俄然注目の早稲田佐賀中学
「自信」というお守りを東京入試で“買う”
些細なことですが…試験会場が「学校」の方が良いワケ

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各地の「東京会場」入試も絶好の実戦の場
 埼玉や千葉で受験しに行くのが距離的に難しい場合は、関東圏以外の中学校の「東京会場」入試という手もあります。

 一部の中学校を除いて、まさに「お試し受験」。埼玉、千葉の中学校を本命にしている場合でも本番の入試での”練習試合”になりますし、主だった模擬試験もなくなるこの時期に、受験生には絶好の実戦の場になります。

 入試を実施する学校はもちろん入学する生徒を首都圏の子どもの中から選抜するという目的もありますが、学校の知名度を上げる宣伝、会場費用などを差し引くとわずかかもしれませんが得られる収入のためなど、意図はいろいろあるようです。

東京会場での試験は本命へいい実戦の場

最難関校では西大和、上位校では愛光、函館ラ・サール
 偏差値的には各レベルの学校が「東京会場」受験には揃っていると言えます。最難関校レベルでは奈良の西大和学園中学が“力試し”で受験する子が多いです。特に開成狙いの子にその傾向があり「西大和に合格すれば8割方開成も行ける」といわれており、合計得点も開示されることから人気はあります。

 難関、上位校を目指している生徒は愛媛の愛光中学や北海道の函館ラ・サールなどを最初に受ける傾向にあります。両校とも地元で行う入学試験より東京の方が難易度が高く、お試し受験というより、今後の首都圏での入試を占う上で真剣勝負が展開されることは間違いないです。

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「東京会場」入試は真剣勝負

俄然注目の早稲田佐賀中学
 最近の注目株は佐賀県の早稲田佐賀中学です。1月上旬に早大の本部キャンパス(東京・西早稲田)で首都圏入試が行われます。中高一貫校で早稲田大学への推薦は、高校在学の半数が獲得できるとあって大学附属系の私立中学を狙っている家庭なら、一度は検討しているかもしれません。

 背景には完全附属の早大学院、系属の早稲田実業や早稲田中学が難関・上位校に該当することから、少しでも“入りやすい”ところに、という気持ちが見え隠れします。確かに3年くらい前は“入りやすい”偏差値帯の学校でした。

 しかし、大学入試改革が盛んに議論されるようになると、にわかにスポットライトが当たりました。偏差値的にも中堅校レベルで早稲田の系属校に入り、早大へ進めるならと人気が急上昇。もう数年前の“入りやすい”中学ではなくなりました。1月上旬から中旬にかけて行われる「東京会場」入試では、佐賀へ6年間寮生活をするつもりで受験する一番“熱い”戦いになります。

早稲田入学のチャンスが広がる早稲田佐賀は人気

「自信」というお守りを東京入試で“買う”

 中堅校。一般校を志望している受験生にも秀光(宮城)、佐久長聖(長野)、宮崎日大(宮崎)など、最適校の東京入試があります。

 多くの受験生が合格する入試で、それほど心配する必要はありませんが、子どもにとっては1つ合格をもらうと勇気百倍。本命の学校を受ける前に、いいお守りになるでしょう。受験料は2万〜3万円しますが、志望校受験の前に「自信」というお守りを買ったと思えば、意味のある投資と言えるでしょう。

「合格」は最高の受験のお守り

些細なことですが…試験会場が「学校」の方が良いワケ
 もちろん受験するからには入学を視野に入れている受験生もいます。しかし、この「東京入試」は「実戦の練習試合」の意味合いが色濃いことは確かです。

 会場が大学のキャンパスだったり、イベントホールのようなところだったり、大型会議室だったりとさまざまですが、できれば大学や学校の施設を使った場所で受験すると、より「リアル」さが増します。模擬試験などで中学校の教室を使った試験は経験済みとは思いますが、やはり本番とはひと味違います。些細なことですが、そんな視点で「練習試合」を組むのもありかと思います。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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