中学受験 なぜ塾の下位クラス定着がNGなのか
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・偏差値30、40台の「放置状態」
・同レベルの勉強姿勢は連鎖する
・下位クラスで成績が伸びない理由
・「塾は楽しい」の中身を検証する
偏差値30、40台の「放置状態」
偏差値が30~40前半レベルは、はっきり言って学力以前に、なぜ中学受験をするのかよく分かっていないレベルです。勉強に身が入るはずもありません。
親御さんに「勉強しなさいって言われるから仕方なく塾に行っている」という子が非常に多いのが1つの特徴です。
前向きな姿勢ではない以上「できること」「分かること」には多少の面白さをを感じていますが、現状「自分の理解を超えた内容については「難しくてわかんない」で思考が停止し、極端なことを言えば「放置状態」です。
偏差値50台後半くらいからの子が「えっ、何これ?どうしてこうなるの」と、「思考モード」に入るのとは大きな差があります。
できないことを「放置」しているタイプの子は、進学塾で授業に出席しても効果はほとんどありません。
同レベルの勉強姿勢は連鎖する
親御さんからは「周りの子も中学受験をしようと頑張っているし、刺激を受けるのでは?」と反論するかもしれません。
しかし、中学、高校受験くらいまでは同じレベルが集まったクラスの勉強に対する姿勢は「連鎖」するという傾向になります。
成績が低迷している子同士のクラスは「そういう」連鎖になります。つまりいつまでたっても成績は低迷状態から脱することがありません。
逆に上位クラスのそれは全く別で、多くの親御さんが望む「切磋琢磨」の「連鎖」なります。互いに刺激を受け成績は上がり、ついてこれない子は落伍します。
下位クラスで成績が伸びない理由
レベルが高くない中で「刺激」を求めるのは無理があります。
同じようにできない仲間がいて「自分だけじゃない」となると子どもは「安心」してそれ以上深く考えなくなるからです。
むしろ頑張って「這い上がる」ことを子ども自身が恐れるかもしれません。
そこから這い上がろうとする子の足を引っ張る子もいるくらいで、授業中にちょっかいを出されたり、小学校が同じだったりするといじめの対象になることさえあります。
いつまでも「仲間意識」が抜けなければ、親御さんがいくら塾に大金を投入しても焼け石に水です。
塾では「下位クラスに定着するものではない」、というのはこういう状態になるからです。
「塾は楽しい」の中身を検証する
同レベルで同学年、これに話も合えば、塾は楽しい「社交場」です。
子どもにとって「塾は楽しい」となります。
これが偏差値下位の子の「塾は楽しいよ」の実態です。
親御さんは「子どもは塾に楽しそうに通っている」と思い、成績が上がらなくても4、5年生のうちは割と鷹揚に構えています。
しかし、いつまでたっても成績が好転しないのなら、その「楽しい」の中身を検証する必要があります。
家に帰ってきて塾の話がクラスメイトのことや先生の脱線話ばかりだと要注意です。最悪の場合、それ以外頭の中に何も残っていないこともあります。
塾で何かを吸収して帰ってくる子は必ずと言っていいほど「勉強の話」が多くなります。
知識を得ていること、新しい発見があったことがうれしいので親御さんに伝えたい気持ちがあふれているからです。
同じ「塾は楽しい」でも下位クラスの子と上位のそれとでは大きく違います。
この点に気が付くと、子どもの中学受験に対する「塾丸投げ」の姿勢から親御さんも積極的に中学受験を勉強する姿勢に変わります。
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