現実は厳しいのに…中学受験をした3つの理由
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・厳しい現実もあるのに中学受験
・高3生が身近にいる中1の「環境」
・「居場所」と「リスタート」
・「撤退」が難しい中学受験
厳しい現実もあるのに中学受験
11,12歳の子どもたちが遊びたい気持ちを抑えて懸命に勉強しても、第1志望合格は3割弱という厳しい現実がある中学受験。
それでも地元公立中学進学を選択せず、敢えて「挑戦」に舵を切る、切ったのはなぜでしょうか。
中学受験を経験した親御さんの話に耳を傾けるとまさに十人十色です。
さまざまな答えが返ってくる中で、根本の理由を大別してみると「環境」「子どもの居場所」「引くに引けなかった」という3つの理由が多く挙がります。
高3生が身近にいる中1の「環境」
中学受験をした家庭が言う「環境」とは、充実した「学校の施設」「学習カリキュラム」から「独自の校風」、そこに学ぶ「生徒」など広範囲にわたります。
中でも一番の魅力は中1から高3の「先輩」がいるという、普通の公立にはない「環境」です。
親や先生からはそれほど影響を受けませんが、5年間上級生は「モデル」「サンプル」として大きな影響を受けます。
「あの先輩のようになりたい」「先輩はこういう道を選んだが、自分はこう進む」など、判断基準が数多くあってあって、先の見通しがつきやすくなります。
開成が43年も東大合格者数日本一なのも、単に勉強ができるからではありません。
先輩の姿をずっと見て「東大が割と身近にある」という感覚でいるため、ハードルがそれほど高く感じない「環境」にあることが大きな要因としてあります。
「オレでも何とかなるんじゃねぇ」という感覚です。
「東大コース」とか「特進クラス」などもなく、文系理系のクラス分けもないのに開成生の3分の1が現役で東大に合格するのも先輩の存在が多分にあるのです。
「居場所」と「リスタート」
「子どもの居場所」に期待して中学受験を選ぶ親御さんも結構います。
公立中学に比べ、私立中高一貫校はおとなしい性格、人との交流が苦手、趣味が「オタク」系などの子が多い傾向であるのは確かです。
小学校では友達付き合いが苦手で「ぼっち」(独りぼっち)だった子も、中高一貫校では「居場所」が見つかることが多いようです。
数も多くバラエティーに富んだ部活動、特に公立と比べ文化部系の部活が充実している学校が多く、入部に後ろめたさを全く感じません。
自分の居場所を見つけた子は「自己肯定感」がとても高くなります。
人間関係を再構築できるのも私立中学へ進む「特典」です。
地元公立中学からだと小学校時代の関係が変わりませんが、私学はそれが一度クリアになります。
「リスタート」という意味では私立進学は意味があります。
「撤退」が難しい中学受験
傾注してきた時間と労力、つぎ込んできた金銭などを思えば、簡単に「撤退」という選択肢を選べないのも中学受験です。
誰でも一度や二度考える「撤退」ですが、結局、判断が先延ばしになり、不安を抱えたまま受験本番へ。受験が終わり、冷静になって振り返ると「あれは何だったのか」と、ふと考えます。
「中学受験は始めるのは簡単だが、やめるのは難しい」と、経験者の親御さんは語ります。
その言葉の本当の意味が受験が終わってからようやく実感する家庭が多いです。
私学が全て良いわけではありません。むしろ「話と違う」「聞いてない」ということも6年の間に多々あります。
何が何でも中高一貫校、ではなく子どもの希望を第一に、「参戦前」も「参戦中」もさまざまな角度から「受験の意味」を問い直し、軸がぶれないようにします。
軸がぶれない中学受験は「良い結果」に至ります。
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