中学受験 再確認!模試による偏差値の「段違い」

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個人に適した模試を受ける
同じ偏差値「50」でも意味が違う
模試の「レベルの差」を意識する
・首都模試で偏差値「50」を体感

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個人に適した模試を受ける

今さら言うまでもないかもしれませんが、首都圏の中学受験の場合、子どもの実力を計る模試は主に4つあります。

6年生秋だと、サピックスの「合格力判定サピックスオープン」(SO)、日能研の「合格判定テスト」(合判)、四谷大塚の「合不合格判定テスト」(合不合)、「首都圏模試」(首都模試)の4種類になります。

ただ、模試の「受け方、使い方」が受験生個人によって全く違う、という認識で中学受験に臨んでいる親御さんは実はそう多くなさそうです

子どもの成績にかかわらず、通っている塾の模試を何の疑問も感じることなく受けていたり、自身の志望校ら対して他の志望者の数が少なく、判定が「あてにならない」模試を受け続けたりしていませんか。

6年生にとっては12月まで月1ペースで各模試が行われますが、親御さんには受験生個人々々、それぞれ「適した模試」を受けることを再認識してほしいところです。

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同じ偏差値「50」でも意味が違う

1つの中学校の合格判定の基準の偏差値は模試によって全く違います。

例えばSOで80%偏差値が「50」の芝中学(2月1日1回目、24年度入試段階)は、日能研の合判では「61」、四谷の合不合「60」、首都模試に至っては「70」とSOとでは「20」ポイントも違います。まさに「段違い」です。

首都模試で偏差値52でA判定が出る跡見学園女子 (2月1日1回目)は、日能研の合判、四谷の合不合とも「43」、SOの場合は偏差値表に出ておらず、1日午後の特待入試で「34」(首都模試だとなんと「62」)となっていす。

なぜ模試によってこんなに大きな差が出るかといえば「模試を受けている受験生のレベルが違うから」というのが答えです。

ざっくり言えば、首都模試で100人いたら2番くらいにならないと芝中でA判定は出ず、SOなら100人中50番でもA判定になります。

首都模試で芝を狙っている子は「超できる子」になりますが、サピックスだと「ちょうど真ん中の子」で、首都模試の偏差値「50」では芝は全く歯が立ちません

同じ偏差値「50」でも、受ける模試によって「意味」が大きく違います

模試の「レベルの差」を意識する

「レベルの差」を意識して受けないと、模試は全くと言っていいほど意味がありません

レベルが高すぎる、逆に低すぎる模試で合格判定をしても、実際の入試に集まる「ボリュームゾーン」の受験生のレベルの把握が難しく、入試に近いものにならないからです。

サピックスに通塾しているからといって、偏差値50を切る状態が続いているなら、四谷大塚あるいは日能研の模試を受けた方が正確な判定が出る可能性があります。

サピックスは中学受験をする生徒全体の中でも偏差値が高い子が多く、SOもそれに合わせて問題を作成しているので、偏差値50を割る子には厳しく、手が付けられない問題も多いので実力を測るのに適しているかはやや疑問です

日能研や四谷の問題が易しいというのではなく、SOと比べて標準的な問題が多いので、上位、中堅校を目指す生徒の「身の丈」に合っているといえます。

サピックスで40以下なら首都模試受験がベターです。日能研、四谷でも45以下なら首都模試がおすすめです。

首都模試で偏差値「50」を体感

どこの塾に通っていても偏差値40、30台の子は「基礎力」に欠けているのは明らかです。

発展問題や応用問題に取り組む以前の力です。

首都模試で自分の到達レベルを把握し、自分の弱点、全く理解できていないところを冷静に見つめることから、受験の今後を考えます。

加えて一度偏差値50以上の「世界」を体感することも大事です。

いつも「半分より下」の成績ではモチベーションも上がりません。

首都模試は書店やネットショッピングで「過去問」を入手することが可能です。解説付き模範解答もあり、得点による偏差値換算基準もセットで用意されています。

本来「模試対策」などはすべきではないのですが、「偏差値50を体感する」という意味では取り組んでみて難易度を知るというのも「あり」です。

受験生にとって「偏差値アップ」は何よりのご褒美です。

真面目に受験勉強も大切ですが、親御さんが時には「仕掛ける」ことで、子どもにとっての「起爆剤」になることもあります

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