中学入試当日に効果あり 模試での「3つの経験」
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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・模試で「入試本番」を意識する
・「アウェー」体験が「お守り」に
・「宿泊模試」で予行演習を
・模試Wヘッダーで午後受験の実験
模試で「入試本番」を意識する
9月からは月1ペースで各進学塾のオープン模試や首都圏模試などが行われます。
親御さんも子ども自身も偏差値や合格判定を気にするのは時期的にも致し方のないところですが、それと同じくらい気にしてほしいテーマがあります。
模試を通して知る「受験会場」「交通機関や宿泊」「午後受験」の3つです。
入試本番は模試と比較らならないほどの張りつめた緊張感が移動の電車内からありますが、模試での経験を通して、入試本番は「こんな感じになる」というのを体験しておくのと、していないのでは気持ちの面でも行動の面でも大きく違います。
何となくでも構わないので「入試当日」に思いをはせて行動します。
「アウェー」体験が「お守り」に
中学入試の主だった模試の「試験会場」として、各塾の教室とともに複数の中学校の校舎が用意されています。
できれば、毎回違う「中学校会場での受験」がお勧めです。
会場の教室に入っただけで緊張してしまったり、問題冊子を一斉にめくる音、解答用紙に名前を書く鉛筆の音などでさらに頭が真っ白になり…は中学受験では「あるある」です。
そういうことを想定して、いろいろな中学校の校舎で模試を受けてみるのは「場慣れ」につながります。
机の大きさや椅子の座り心地もいろいろあることに気が付きます。
小さなトラブルも経験しておくのも中学校会場模試ならでは。机のバランスが悪く脚に折りたたんだ紙をはさんで調整した方がいい場合もあり、入試本番で段ボールの「切れ端」持参で入試へ、という「知恵」もつきます。
全く知らない受験生の中で一人で試験を受けるという体験も必要です。
塾のいつもの顔ぶれなら緊張もしませんが「自分よりみんなできそうに見える」という雰囲気が漂う会場での模試を経験しておくと、何回か受けるうちに「できそうに見えるだけ。実は自分の方ができる」と本番では気楽になります。
志望校、受験予定校の学校が会場になっている場合は必須。加えて塾の仲間や同じ小学校の子が来ないような会場での受験も積極的にします。
模試での「アウェー感たっぷり」の経験は、大事な入試本番でビビらない、最高の「お守り」になります。
「宿泊模試」で予行演習を
模試の前日に会場近くに「泊まる」というのも「あり」です。
これは東京や神奈川の受験生が「前受け」と位置付ける1月の埼玉・千葉入試を想定しての対策です。
平日午前の「前受け」となると、慣れない満員電車に揺られて会場へ向かうことになります。
緊張と車内の蒸し暑さで気分が悪くなったり、体調を崩す受験生が結構います。
それを避けるために会場近くのホテルに前泊し、ゆっくり朝食をとって、気持ちに余裕をもって試験に臨む、という作戦で挑むという家庭も一定数あります。
そこまでして…と思うかもしれませんが、中学入試は「開幕戦」の出来次第で「流れ」が決まります。
入試会場までストレスなくエスコートするという「環境整備」は、親御さんがやってあげられる「最大限のバックアップ」です。
模試の前日に宿泊することで、枕が変わっても子どもが眠れるかどうか、緊張しないかも観察できます。
あまりよく眠れない、朝起きたら体調がどうも…というのであれば、宿泊せずに自宅から会場に向かう選択に切り替えます。
12歳の子どもの受験です。何が起こるか分かりません。
「甘い見通し」「希望的観測」より、どんなことでも「予行演習」をしておくことは、入試で必ず「やっていて良かった」につながります。
模試Wヘッダーで午後受験の実験
合格判定模試のような、どの受験生にも対応できる模試とセットで「志望校別」の模試を受けたり、あるいは「志望校模試」を2つ受けるなど、午前と午後の「ダブル(W)ヘッダー」をする受験生は、秋になると珍しくありません。
これが入試本番での午前・午後受験の「はしご」のシミュレーションの一環になります。
場所を移動して、というわけにはなかなか行きませんが、テストを受け続ける「体力」があるかどうかの「試金石」となります。
午前だけでいっぱいいっぱい、午後は集中力、体力とももたず無理というような成績や様子なら、1日2校受験は再考します。
模試は合格判定、偏差値も大切ですが、入試本番で余計なことを考えずにテストだけに集中する状況を用意するための「リハーサル」です。
些細なことかもしれません。気にしない子は気にしません。
しかし、中学入試は「些細なこと」が命取りになります。
慎重になりすぎるのも…ですが、簡単に考えないことも合格の「隠し味」になります。
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