鉄板,特攻,半分入れ替え…中学入試本番のリアル

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・合格者の2割超は「鉄板」
過去問との相性が成り立つのは…
・「2度目」は半分入れ替わる
・「基本が大切」と言われる意味

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合格者の2割超は「鉄板」

中学受験は高校や大学受験と比べて一番「読めない」受験です。

受験結果の多くは「順当」なのですが、「奇跡の合格」「まさかの不合格」も他の受験より多く出ます。

どの中学でも、というわけではありませんが、第1志望の子が多く集まる各中学の第1回入試の志願者数が1000人前後になる学校は、合格者の2割超がどんな問題を出されても、多少体調がすぐれなくても合格する「鉄板」組です。

仮に同じ受験生の顔ぶれで、違う問題を使って試験を10回したとしても「合格率10割」という子です。

過去問との相性が成り立つのは…

1000人の受験生がいて200人程度が鉄板だとすれば、同じくらいの人数の子が「特攻」とよばれる、合格の見込みが極めて低い子が受験してきます。

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10回入試をやっても全敗、奇跡が1回あるかないかの世界です。

第1志望の旗は最後まで降ろさないのが中学受験の「鉄則」ですが、さすがにAライン偏差値と10以上離れていると勝ち目は…です。

「特攻」の子の多くが試験中、時間を持て余していると想像できます。

算数などは正直「手も足も出ない」、国語の読解説明文読解は「チンプンカンプン」、理社は単純な一問一答形式以外の選択肢問題は「ヤマ勘」状態でしょう。

よく「過去問との相性が良ければ偏差値や模試の判定は関係ない」という話を聞きます。

中学受験の指導をする先生の中にもこの説を強く訴えることがよくあります。

相性は確かに大切で、偏差値は届いていないけれど、なぜか過去問の出来が良い、というケースは多々あります。

ただ、この相性、「限度」があります。Aライン偏差値が10ポイントも15ポイントも届いていない場合はあてはまりません。相性云々より「問題のレベルが段違い」だからです。

相性での逆転合格を語れるのは持ち偏差値プラス5程度まで。もう一歩で合格可能性50%(Cライン)の子です。

相性説をよりどころにしたい気持ちは痛いほどわかりますが、それよりも「もう少しでできるもの」を「自力でできる」に変える実力アップを図った方が合格の可能性は高まります。

「2度目」は半分入れ替わる

鉄板、特攻とも2割ずつとすれば、あとの6割の受験生はどのような入試になるのでしょうか。

この層こそ「合格最低点」クリアを目指して壮絶な戦いを繰り広げます

鉄板組に引けを取らない実力のある子もいますし、目指す学校のレベルに少し足りない子と学力は多少差がありますが、概ね「実力伯仲」とみていいでしょう。

同じメンバーで、違う問題で試験をしたとしたら、毎回半数以上の合格者の顔ぶれが違ってきます

難関校から中堅校まで、1000人規模の入試では合格最低点前後3点以内には多い時で50人前後がひしめき合います。

中学の先生の話をまとめると、合格した子と残念だった子の差は1つ。「基本、標準問題で確実に得点を重ねるか取りこぼすか」だけだといいます。

「基本が大切」と言われる意味

毎年、入試の合格点で年ごとの差が小さい「良問」を数多く出題する学校は、基本と標準問題が多く、合格ラインは6割5分~7割の得点が合格ラインになります。

それくらいの点数になるよう、学校側は問題を作成しています。やや難、難問は2割程度で8割は受験勉強でやってきたことです。

合格鉄板組は基本レベルの問題をほとんど取りこぼしをしません。

そのうえでやや難レベルもちらほら正解するので「鉄板合格」なのです。

ボーダーライン上の受験生は、基本、標準問題をどれだけ丁寧に解いて得点に変えていったかの勝負になります。

中学入試は難しい問題ができるから合格するのではなく、みんなができる問題を同じようにできている順から合格の枠の中に入ります

受験で「基本が大切」とよく言われるのは、それが合否を分けるからなのです。

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