中学受験 本番であと+10点 冬期講習の使い方
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・近道は「もう少し」を何とかする
・「やや苦手」を「標準」にする
・失敗に至る「なんとなく」の放置
・時間は貴重 欲張るな、数を絞れ
近道は「もう少し」を何とかする
間もなく始まる冬期講習。6年生はこの10日前後をどう有効に使うかで、入試での「あとプラス10点」が可能かどうかの分かれ道になります。
冬期講習のテキストの多くは、合格に必要なエッセンスを集めた良問が並ぶ構成です。
テキストの演習問題を通じて、自分の持っている「引き出し」が使えるのか、てこ入れが必要なのか、新たな「引き出し」を作る必要があるのか、確認できる最後の機会になります。
中学校名の冠が付いている「学校別特訓」授業の延長で冬期講習を受講できる受験生は、テキストの復習に徹するのが入試で「あとプラス10点」への最短距離です。
中でも得点力アップに一番有効なのは「もう少しで自力でてきる問題」の完全マスターです。
現状「自力では手も足も出ないもの」を気にして時間を取られるよりは、「もう少し」のものを何とかする方が合格点到達には「近道」になります。
「やや苦手」を「標準」にする
偏差値55~60手前の上位校、偏差値50前後の中堅校、それ以外の一般校を受験する子どもの多くは、いくつかの「ウイークポイント」を抱えています。
それを1つでも多く「つぶしていく」のが、この冬期講習です。
「できているもの」は確実にするとともに、自分が「やや苦手にしているところ」「もう少しで自力で解けるもの」を得意、といわないまでも「人並み」「標準」レベルにするのが、志望校受験までの最大の目標です。
もう少しでできるのに…というものでも、子ども任せではまず取り組みません。
先が見通せない12歳の子どもは、できないままでも「放置」して受験本番を迎える子が大半を占めます。
「あと10点プラス」を、と考えているのなら、親御さんも手を打ちます。
親が言っても煙たがられるだけなので、塾の先生から「声がけ」してもらうのが有効です。
親御さんが普段から塾の先生とコミュニケーションをとっておく必要があるのは、こういう「勝負所」でのアシストを頼みやすくするためでもあります。
そうしてこなかったとしても、もう時間がありません。
必要なら親御さんが一歩踏み込み、先生に「声掛けのお願い」をします。
入試が終わってから「あの時…」と後悔しても遅いですから。
失敗に至る「なんとなく」の放置
難関校狙いの子でも、中堅校が目標の子も共通しているのは「よく分からないけど、テキトーにやってたら正解した」というものがいくつかある、ということです。
算数で問題に正解しても、実は数字をごちゃごちゃいじっていたらたまたまできた、という場合があります。
「どうしてそうなるのか」を子どもが説明できるかどうか、気になる問題は親御さんが「子ども先生」に質問してみてください。
「正解なんだからいいじゃん」。
追及すると子どもは反論しますが、試験で失敗する最大の原因は「なんとなく」の放置です。
なんとなくの理解、知識で入試に臨めば、問うていることは同じでも出題の仕方を変えられたり、別の表現が用いられただけで太刀打ちできなくなるというのはよくあります。
「あれ、どこかでやったような問題なのにできない……」と焦り、解答への糸口が浮かばない、浮かんだとしてもミスを誘発、動揺して他の問題もミス連発という悪循環に陥りがちです。
こうして入試での「まさか」が発生します。
「たまたま」正解していた問題が数問あったことで、かろうじて模試の合格判定は悪くなかったものの、本来の力ではないために、一番肝心な入試本番で馬脚を現してしまうのです。
「なんとなくできた」はできたとは言いません。
親御さんが「本当は分かっていないな」と感じたものは、きっちり復習します。
1つの「なんとなく」をきっちりすると、ほかの「なんとなく」も整理されることがよくあります。
時間は貴重 欲張るな、数を絞れ
冬期講習で手も足も出なかった問題は「断念」します。
気になるかもしれませんが、事ここに及んでは仕方ありません。潔く諦めます。
家庭での復習も個々でカスタマイズした、優先順位の高いものから取り組みます。
キーワードは前述したとおり「なんとなくの撲滅」と「もう少しで届く問題」です。
できるだけ数を絞って取り組むのもうまくいくコツです。
あれもこれもと欲が出るのは分かりますが、時間も限られています。
「5問の中途半端」より「2問のきっちり」で道が拓けます。
自分で絞り込みが難しい場合は、塾の先生に決めてもらいます。
大詰めです。ちゅうちょせずに塾の先生を大いに利用します。
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