社会は「ひと手間」で偏差値がハネる!

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・「瞬殺」イケそうなところから
一問一答も普段から「ひと手間」かける
・「正しい」「誤り」指示を○で囲め
・手を動かす「ひと手間」が好成績の近道
・「ひと手間」で偏差値が5以上アップ

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★「瞬殺」イケそうなところから
 模試でも入試でも社会の大問構成は概ね3題。地理分野から始まり、歴史、公民・時事問題という並びが典型的です。6年生9月以降の模試では、社会が一番「おやっ?」という驚きが少ない出題傾向で、自分の持っている実力通りの結果が出ます。

 社会も他教科同様、問題冊子を開いたらどんな問題が出題されているか30秒以内で確認します。頭からやる必要はありません。イケそうなところから取りかかってください。

 社会は設問数が多く、1問1、2点の問題が大半です。立ち止まらず「瞬殺」の連続でないと、高得点は望めません。

★一問一答も普段から「ひと手間」かける
 社会が得意な子はどの問題から取り掛かっても行けますし、上から順を追って1つずつ素早く処理していけばいいのですが、社会が「ちょっと」という子は、まず一問一答系の問題や空欄補充問題を中心につぶしていき、取りこぼしを少なくするのも1つの戦法です。社会が苦手な子の多くが、一問一答形式の勉強を多く(子どもによってはそれだけ)やっている傾向にあるからです。

 地理の地名や歴史の人名、公民の用語など、即解答できるものを埋めていきます。注意しなければならないのは、解答欄のミス。問題処理にはスピードも大切ですが、1つ1つの解答欄の確認はそれ以上に大切。そういう落ち着きがあるかどうかも成績、偏差値とリンクします。

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 もう1つの注意は「漢字で答えなさい」と指定されている場合。これは指示通りにしなかったり、一部でも書けないと×になります。誤字も×になります。普段一問一答をやるにしても、口頭で答えておしまいにしていると、模試や本番では得点になりません。日ごろの学習からきちんと紙に書く=アウトプットするという「ひと手間」をかけてください。成績が振るわない子が一番やらないこの「ひと手間」が、実は一番大切であることを強く認識してください。

「正しい」「誤り」指示を○で囲め
 次は選択肢問題です。選択肢問題で気を付けなければならないのは、「正しいものを選びなさい」なのか「誤っているものを選びなさい」なのかを間違えないことです。社会の成績が伸び悩む子は、ここを見落とし、あるいは最後まで読まず、答えはすべて「正しいもの」を選ぶという思い込みが強い傾向にあります。

 設問を最後まで読んで、「正しいもの」「誤っているもの」という言葉にさしかかったら、必ず大きな丸で囲って、意識を集中させるようにしてください。これだけでかなり「読み取り間違い」の不注意が軽減されます。これも普段の学習で社会の問題をやるときに習慣づけます。日ごろやっていないことは入試本番やテストでは絶対にできません。

手を動かす「ひと手間」が好成績の近道
 最後は地理を中心としたグラフや図表の読み取りです。正解へのポイントは与えられている資料から読み取れるヒントを、積極的に問題用紙へ書き込むことにあります。

 例えば生産の割合から工業地帯や工業地域を答える問題なら、機械製品の割合が65%以上を示したところに○をして、「中京」とか書き込んでおくのです。同じように特徴を読み取り、場所の名前を書いていくことで答えるべき言葉が絞られてきます。これが正解に近づく「ひと手間」であり、近道につながります。

 苦手な子の特徴として、頭の中だけで考えて、手を動かさない(問題用紙に書き込まない)というのがあります。これはどの教科でも見られる特徴です。選択肢問題でも選択肢のどこの部分が合っていて、どこが間違っているかを○×の記号で印を付けておくだけで、答えが3Dのように「浮き上がって」きます。好成績を出すために「ひと手間」かけるか、漫然と問題に取り組むか、姿勢の違いで数値は変わってきます。

「ひと手間」で偏差値が5以上アップ
 過去問でも、塾のテストでもこの手順や「ひと手間かける」を合言葉に取り組んでみてください。必ず5点、10点と点数が違ってきます。社会で10点アップすれば、科目では偏差値が6~7伸びます。偏差値43だった子が50の大台に乗る可能性が出てきます。4科目総合でも1.5くらい上がります。

 新しい問題集をやる前に、駆け込み寺のように個別や家庭教師にすがるより、冷静にテストを受ける気持ちとやり方を整えるだけで得点、偏差値とも伸びる余地があります。社会に限らず、もう一度テストに取り組む“姿勢”を見直してみてください。(受験デザイナー 池ノ内潤)

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