偏差値30台からの脱出 5本の柱(1)

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今回のメニュー
・どうします?偏差値32、下から6番目
・中学受験 しばらく通塾して分かったこと
・池ノ内流 転塾3条件
・塾は「相性」が大切 “つまみ食い”のすすめ
・「助走」からストーリーは始まっている

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★どうします?偏差値32、下から6番目
 最初から成績の良い子は別として、偏差値はどのような過程を経て上昇していくのか。手前みそですが、我が子の例でたどってみます。

 中学受験をしよう、と思い立ち、実績が良い大手進学塾の入塾試験を受けた結果、我が子の偏差値が32だったら、あなたはどうしますか。

 偏差値32って、どれくらいの立ち位置だと思います?下位5%。つまり、100人いたら95番目ということです。下から数えて6番目。結構、キツイものがありますよね。はて、この先どうしてくれようか…と、一瞬思考停止になります。

はじめの一歩は偏差値32

中学受験 しばらく通塾して分かったこと
 それでも塾には受け入れてもらいました。一番下のクラスでしたが、中学受験参戦です。小学3年の春でした。

 春が過ぎ、夏が来て、そして秋口に。我が子の成績は「エレベーター」。プロ野球選手で1軍に定着できず、2軍との間を行ったり来たりする選手のように、一番下とその1つ上のクラスのアップダウンのみで月日が過ぎて行きました。

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 保護者会に行って我が子の様子を聞いても「よく頑張っていますよ」、「いい子ですね」。子どもに聞いても塾は「楽しいよ」。でも、何かが違う。かみ合っていない。成績もそう伸びない子とも相まって、夫婦でそう感じていました。

 そして改めて認識したことは「塾は受験のためのノウハウは提供してくれるが、それを生かすも殺すも受け手である生徒側次第」ということ。教育産業の世界を知っていながら、灯台下暗し。我が子のことになると、状況判断が鈍るのだということを身をもって体験しました。

ちょっと上がってまた下がり…

★池ノ内流 転塾3条件
 そうと分かれば迷わず行動に移しました。選んだ選択肢は転塾です。

 合格実績とか規模とかは二の次。塾の知名度、実績で決めてしまった反省を踏まえ、親子とも“ここなら”と思える塾を探しました。

 条件として挙げたのが「先生との距離が近い」(質問しやすい環境)「家庭学習に適したテキスト」「先生のレベルが高く、授業にワクワク感がある」の3点でした。

★塾は「相性」が大切 “つまみ食い”のすすめ
 吟味と言えばカッコいいですが、正直“つまみ食い”のような感じで大小計4塾を体験。知名度、実績まだまだ、という塾にお世話になることにしました。

 先に挙げた3条件を満たしていたこと、中でも主役の子どもが「ここがいい!」と即答したことが最大の決め手となりました。

 “つまみ食い”の成果なのでしょう。子どもは自分がどこへ行けば、どの先生と一緒にやれば楽しく、ワクワクを体験しながらやっていけると肌で感じたのだと思います。こういう、言葉にできない感覚、大切ですね。

 ご縁がなかった塾が悪いというのではありません。結婚相手と一緒で、塾の選択も「相性」というものがあります。塾の雰囲気などは人それぞれ感じ方が違います。どれが正解かは受験が終わってみるまで分からないのかもしれません。

つまみ食いこそ塾探しの醍醐味

「助走」からストーリーは始まっている
 先入観を捨てて、さまざまな塾の門を叩きましょう。まだ、“エピソードゼロ”ですが、中学受験の「助走」期間である塾探しからストーリーは始まっています

 しつこく勧誘の電話がある塾や入会金免除などをちらつかせてくる塾もありますが、粘りや誘惑に負けないでください。かなり悩むでしょうが、子どもの直感を信じてあげるのも手です。

 最終的には親御さんの判断ですが、さまざまな塾を体験することをお勧めします。同じ看板を掲げていても、校舎によってムードも授業の質も別物ですから。

 できれば、小学3年の2月、つまり新4年生の直前までに「ここで勝負する」という塾を探すのが、スタートラインにつくまえにやっておくべきこと。塾選びは、その後の受験勉強の生命線です。

飛び立つ前の助走 実は大切

転塾がクセになるヤバい話
 通塾して見込み違いだった、という場合もあります。その時のことはまた別の機会に譲りますが、しばらくは入塾したところのカリキュラムと方針に乗ってみてください

 二度三度転塾を繰り返すと、敷居が低くなり、“クセ”になってしまいますから。そうなるとまた新しいカリキュラム、また新しいやり方、と一からやることばかりが増え、それまで蓄積した学力の定着度は格段に落ちます。

次回は偏差値大幅アップの2本目の柱、偏差値アップを仕掛ける「タイミング」について説明します。

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