中学受験「偏差値が上がる」先生への質問の仕方

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・親御さんも「参戦」する質問
「脳ミソに汗をかいて」から質問
親御さんの「質問」への関わり方
一緒に「分からない」をたどる
・塾を「お値段以上」に活用する

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親御さんも「参戦」する質問

「分からなければ先生に質問しなさい」。親御さんが子どもに言う定番のセリフです。ただ、質問にも「偏差値が上がる」質問と何も解決しない質問とがあります。

 質問には子どもだけでなく、親御さんも「参戦」するとより良い質問ができます。質問によって勉強の「障害」を取り除けば、家庭学習の流れは確実に良くなります。学習計画を順調に進められることが、「成績、偏差値の高止まり」を維持する最大のポイントです。

「脳ミソに汗をかいて」から質問

 子どもが「分からない」となった場合、必ず「どこまで分かって、どこからが分からないのか」をはっきりさせます。よく「どこが分からないのか分からない」とか「問題の意味自体が分からない」とさじを投げて、「丸投げ」状態で先生に質問する生徒がいますが、それでも自分なりにこう思うんだけど…という「仮説」を立てます。

 回答が間違っているとか、方向性がズレているとか、全くトンチンカンとかは関係ありません。デキる先生は、その子供の「思考回路」がどうなっているかを見極めたうえで、有効な「処方箋」を用意します。途中まできちんと考えた子には、自ら答えられるような糸口を示し、正答に「自力」でたどり着かせ、子どもの実力アップにつなげます。

 質問する側は、必ず「ここまでは脳ミソに汗をかいた」こん跡を先生に示すことが大事です。ただ解答の導き方を教わって、それを暗記したところでできるのはそれと同じ問題のみ。状況は全く変わらず、偏差値は全く上がりません。

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親御さんの「質問」への関わり方

 このやり方を子どもだけで実行するのはかなり難しいです。なので親御さんが「参戦」するのです。子どもの鉛筆が止まったら「どこまで分かったか」「どこが分からないかを」メモ書きでもいいので記し、自分が聞きたいことを明確にする、という一連の流れに親御さんが見守ってあげます

 子どものメモ書きの言葉はつたなくても構いません。大切なのは「障害」の箇所を明確にする、ということです。いずれ一人でできるようになれば任せますが、最初のうちは親御さんが見てあげてください。

 何を質問するのか、よく分からないのに先生に聞いても何も得るところはありません。時には、分からないことを整理しているうちに「分かった!」となることもあり、これは有効な勉強法です。

一緒に「分からない」をたどる

 親御さんがアシストしても、質問メモを書けない子どもはいます。「分からないをどう表現していいか分からない」という状態です。それならば、親御さんが子どもの話を聞いてメモ書きの「代行」をするのも「あり」です。

 気を付けてほしいのは、親御さんが子どもの状態に焦って先走り、子どもを差し置いて質問メモを完成させないことです。必ず子どもと一緒に「分からない」をたどります

 子どもの「分からない」にもどかしい思いをすることでしょう。しかし、冷静に、客観的に「お客様の訴え」を聞き取るようにして、メモ書きを子どもと一緒に作り上げます。子どもの「分からない」を克服するのは、いくつものプロセスを積み重ねなければならない、手間のかかる作業です。

塾を「お値段以上」に活用する

 このメモ書きを用意して、先生に質問をぶつけます。子どもが引っ込み思案で質問に行けないようだったら、親御さんはもう一歩踏み込みます。塾へ連絡を取って、丁重にお願いして先生に時間を作ってもらいます。

 メモ書きをつくった時点でも、他の生徒より「一段上」を行っていますが、ここまですれば先生も子どもを放置しません。基本的に先生は頼られるのが好きな人種です。丁寧に「分からない」を解きほぐす、糸口を示してくれます。

 質問メモを通じて、先生と親御さんのホットライン構築にもつながります。塾を「お値段以上」に活用できる1つのきっかけになります。塾は使ってナンボです。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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