400万円!?中学受験「お金の問題」
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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・途中で「足りない」 を避けるには
・結構いる「塾+α」の合格組
・すぐに動かせるお金100万円以上
・30%弱という「コスパの悪さ」
途中で「足りない」を避けるには
中学受験の決め手は「父親の経済力と母親の狂気」。「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)連載の「二月の勝者―絶対合格の教室―」の冒頭で出てくる有名な言葉です。
「母親の狂気」は別として、「父親の経済力」(家庭の経済力、と言った方が正確でしょうか)。オーソドックスな中学受験には「金がかかる」という意味を、象徴的な言葉として、これからも受験の世界で生き続ける言葉でしょう。
具体的にいくらかかるのか、どれくらいの年収が家庭にあれば(可処分所得がどれくらいあれば)受験を回していけるのか、合格が決まった直後にいくら支払えば入学に至るのか、さまざまな試算が受験雑誌だったり、記事でも取り上げられています。
しかし、多くが「最低これくらい」というギリギリの戦いをした場合の金額です。途中で「足りない」とならないためには、ざっと計算しただけでも約400万円はかかる、と思っていれば間違いありません。
結構いる「塾+α」の合格組
中学受験には驚くほどお金がかかります。「経済力」は長丁場の受験を戦っていく上でどうしても必要不可欠な要素です。大手進学塾へ通塾すれば、4年生からの3年間で安く見積もっても200万円強、高いと300万円まではいかないまでも270~280万円程度は必要になります。
家庭教師や個別指導などが加われば、さらに負担は増します。中学受験を進学塾のみで終えた子がどれくらいいるのかの統計はありませんが、肌感覚では3割強程度でしょう。
期間の長短はあれ、個別指導や家庭教師、2つ以上の塾に通う「Wスクール」を経ての「塾+α(アルファ)」合格は、少なくありません。
特に6年の夏期講習あたりからの出費は1回10万円単位に上ることもしばしば。塾の講習、特訓授業に加え、空き時間に個別指導や家庭教師を入れて、6年夏だけで塾以外に「60万円使った」という例もあります。
額としては少額ですが、塾で使う文具や補助教材で使う参考書、学校説明会に行った際の交通費や過去問の購入、外部模試の受験料なども、何度も続けば馬鹿になりません。
すぐに動かせるお金100万円以上
入試も受験料が1回(1校)2~3万円かかります。複数回受験の割引がある中学も最近多くなりましたが、合否によって次の受験校が変わり、急きょ出費する場合もあります。
合格した場合、進学の権利を確保しておくための一時金(入学金の一部)が必要な学校もあります。また、入学金を支払った後、不合格だった第1志望校から「繰り上げ合格」の知らせが電話で来て、さあどうしょう…ということも珍しい話ではありません。
進学する学校が決まれば入学金(30万円前後、首都圏中高一貫校の平均、以下同)に施設費(10万円強)、前期分の授業料(約25万円)、制服を含めた学校指定品(8万円程度)、学校によっては寄付金(1口10万円、任意なので出さなくても影響なし)もお願いされます。
受験校数にもよりますが、「受験本番からその後」をざっと見積もってもすぐに動かせるお金が100万円以上ないと安心できません。入学する中学によって全く違うので一概には言えませんが、合格後こそ「まとまった金」が必要なことは間違いありません。
30%弱という「コスパの悪さ」
世帯年収1000万円前後が中学受験のボリュームゾーンといわれます。可処分所得にして750万円程度です。1人なら私立中高一貫校、なとかなるでしょう。しかし、もう1人となると結構苦しくなります。
「僕は、私は行きたくない」と下の子が(上の子かもしれませが)言わない限り、きょうだいで差別するわけにもいかず、もう一人も「中学受験参戦」となるのが普通です。
中学受験において父親は「ATM」「キャッシュディスペンサー」などと揶揄されます。常に「補給」を絶やさず、まとまったお金が飛ぶように目の前を通過していっても持ちこたえられるかどうかは、子どもの成績以上に考えなければならないことです。
しかも、大金をつぎ込んでも、第1志望合格率は30%弱、という「コスパの悪さ」です。それでも中学受験に踏み切るのかどうか…。中学受験には「お金」とともに「覚悟」も必要です。
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