中学受験 ホテル予約はすべきか否か

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受験の窓口 今日のメニュー
・コロナ禍で迷うホテル予約
・リラックスした気分で受験できるメリット
・“負の思考の連鎖”を断ち切るホテル宿泊

・親御さんは“眠れぬ夜”を過ごすことになるかも
・ホテル予約は万が一のための精神安定剤の役目

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★コロナ禍で迷うホテル予約
 21年度の中学受験は新型コロナウイルスの感染拡大を気にしながら入試にアタックするという前代未聞の年になります。例年なら“どうしても落とせない”入試の前日はホテルを予約して、悪天候に備えたり、通勤ラッシュ回避にという作戦を立てますが、今年は感染の恐れのある中で、それが妥当かどうか迷うところです。

 しかし、大雪で試験会場に行くだけで体力を使い果たしてしまったり、満員電車での感染リスクを考えると、やはり入試会場近くのホテルは押さえておきたいところ。ギリギリまでブッキングしておいて、雪の心配がないなどとなればキャンセルすれば済みます。親御さんは考えられる手を先に先にと打つのが中学受験成功の鉄則です。

やはり押さえておきたいホテル

★リラックスした気分で受験できるメリット
 降雪など悪天候対策という意味合いが一番強いのホテル前泊ですが、子どもによってとてもリラックスした気分で受験に臨めるというメリットもあります。

 前日はホテル併設のレストランや近隣の飲食店で好きなものを夕食で食べ(感染と食べ過ぎにはご注意を!)、比較的広めのベッドでふかふかのふとんで睡眠をとります。気持ちよく目覚めることができれば、いい流れのまま試験会場へと向かえます。

 普段と違う環境でなじまない子もいるので、そこは子どもの性格に左右されるのですが、多くの子は「旅行に来たみたい」と笑顔になり、緊張がほぐれ、満員電車に揺られることもないないので気分良く試験に臨むことができるようです。

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夜はリラックスした雰囲気で睡眠を

★“負の思考の連鎖”を断ち切るホテル宿泊
 ホテル宿泊は、入試前日に子どもに不必要なプレッシャーをかけないという効果も期待できます。自宅にいれば目に入る赤本や塾のテキストを見て「あれもやっていない、これもやっていない」という状態になりかねません。“負の思考の連鎖”を断ち切るためでもあります。

 ホテルに宿泊しても苦手なところを復習としてガリガリやるなどはご法度。前日は軽くまとめテキストなどを眺める程度で。「最後の最後まで成績は伸びます」といいますが、確認は実力を伸ばす最良の手段です。漢字や理社の知識系などの確認で十分です。要は「やることはやった」という状態で入試に立ち向かえればそれで良いのです。

あれもやってないこれも…となるよりホテル宿泊を

★親御さんは“眠れぬ夜”を過ごすことになるかも
  付き添う親御さんは“眠れぬ夜”を過ごすことになるかもしれません。まずは子どもの体調にさりげなく気を使わなければなりません。いちいち「体調はどう?」と聞くと嫌がれられるので、さりげなく様子を見るようにします。

 部屋の湿度などに注意(ホテルに加湿器があるかどうかの確認を)し、お風呂の後は湯冷めに気を配ります。先に子どもを寝かせて、眠りに落ちたら親御さんも床に就きます。おそらくその後も親御さんは“浅い眠り”だとは思いますが、子どもがふとんを剥いでいないかなどを気にかけてください。

 なかなか寝付けない子もいると思いますが、そこで「早く寝なさい!」となると余計眠れなくなります。ベッドの中で国語の物語文、歴史のテキストなどを読んでいると、いつの間にか眠りに落ちたりします。万が一の時にお試しください。

親御さんにとっては“長い夜”に

★ホテル予約は万が一のための精神安定剤の役目
 何度も書きますが、今年度はコロナ禍で例年とは風向きが違っています。外に出ることや換気の問題もあり、宿泊は…というのなら無理にはお勧めしません。それは親御さんの判断で決めてもらうことになります。

 ただ、大雪の場合はやはり入試会場の近くにいる方が最善かと思います。直前の天気予報を見て慌てて予約しようとしても、なかなか見つかりません。万が一のために部屋を抑えておくことは、無駄なひと手間になるかもしれませんが、精神安定剤の役目を果たすことでしょう。 前日の過ごし方については、また1月になったら改めて書きたいと思います。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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