中学受験 「残り2割」親の伴走の仕方

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・親は「残り2割」に伴走する
親は「教えない」で「分析」
一番の近道は「地道」に続ける
忘れがちな勝負は「入学後」

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親は「残り2割」に伴走する

成績が低迷している子の家庭学習は「8割正解」をベースに、できる問題を中心に取り組み、その中から基本、基礎を徐々に固めていきます。

きっかけ、スタートはそれで良いのですが、そればかりだと当然成績の伸びは頭打ちになります。

8割正解の残り2割、間違えたり、理解不十分だったものにどう取り組むか、これが肝になります。

8割正解した子どもの頑張りを十分認めつつも、子どもには毎回2割のできなかったこと、あやふやだったことに目を向けるようにします。 

全体の2割程度なら負担も軽く、大抵の子は「振り向いて」くれます。

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ただ、子ども任せでは、その2割は解答見て、ノートに写して「おしまい」です。何の積み重ねにもなりません。

ここで親御さんの出番になります。必ず「アシスト」してあげてください

一緒に問題を考える(教えるのはできるだけ避け、解答の糸口にたどりつけるように導く程度)、子どもに説明してもらう際の聞き役をするなどの「伴走」です。

親は「教えない」で「分析」

学生時代に勉強ができた親御さんは「何でこんなことができないの!」となって、子どもの理解そっちのけで一方的に教えてしまいがちです。

あるいは勉強量が足りないとばかり、質量ともハードな内容を課してしまいます。

いずれも成果はほとんど上がらないでしょう。

子どもは自分の理解を超えたことは、どんなにためになることを聞いたとしてもお経のように全く響きません。完全「スルー」です。

何か言いたくなる気持ちを抑えて、親御さんは冷静になって、わが子に伴走しながら「現状分析」を客観的に行います

これが「できない」から「できる」状態へ脱却する第1段階です。

 「何ができて、何を難しく感じているのか」「どの程度なら少しの手間で理解できるか」「どういう順番でできないの山を崩していくか」

観察、分析、対策を考えるのは、親御さんの腕の見せ所です。

親御さんが現状分析するのが厳しい場合は、子どもが問題を解いたこん跡を塾の先生に見てもらい、今後の指導を仰ぎます。

時間はかかりますが、じっくり攻めます。

勉強で「手のかかる子」には時間と忍耐が必要です。

一番の近道は「地道」に続ける

「こんなペースで受験までに間に合うのかしら」。そう思いたくなる親御さんの気持ちは分かります。

成績がアップする一番の近道は「地道」に続けることです。

 大半がこの「潜っている期間」に耐え切れず、地味な努力をやめてしまいます。だから成績が伸びないままなのです。

最悪の場合は「短期間で偏差値を20伸ばす」とか「逆転合格」とかの甘い言葉、口当たりのいい表現に引っ張られて、「寄り道」をしてしまいます。

「地道」の効果は、子どもの自力解答力を高めます。少しずつ前に理解したことと、今日学んだことがリンクしてきます。

すると、応用・発展問題を解く突破口になり、電流が回路を巡るように知識と知識がつながって、問題が芋ずる式に次々と正解に至ります。

こうなると子ども自身が「できる」という感覚になり、道が開けます

忘れがちな勝負は「入学後」

もしかしたら年明けの入試までには「不完全」のままかもしれません。志望校入試には間に合わないかもしれません。

しかし、背伸びして入学した学校で勉強について行くのがしんどくなり、成績が振るわず「深海魚」になってしまうより、現状で入学できる中学に進み、地道に勉強を継続した方が、6年後に大きな花が咲く可能性は高いです。

中学受験ですべてが決まるわけではなく、勝負は「入学後」であることを親御さんは忘れがちです。

生徒の理解に関係なく、授業進度が早く、宿題が鬼のように出され、小テストの毎日の中途半端な自称「進学校」より、預かった子の成長に合わせて基礎から一歩ずつの学校のカリキュラムに乗った方が、大学は「納得のいく結果」になりやすいです。

勉強は中学受験で終了ではありません。始まったばかりです。

そう考えると、親御さんの「焦り」も違うものへと変わってくるのではないでしょうか。

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