日常会話は英語!?慶應SFC 定員減も人気

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・「内部」より「外部」評価が高いSFC 
・入試からの定員減 最強の対策は1次高得点 
・帰国子女3割弱 英語に力を入れる意味とは 
ネックは駅からの距離とにおい?   
・付属校からSFCへの進学傾向増加の理由 

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★「内部」より「外部」評価が高いSFC 
慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部(神奈川県藤沢市)、通称「慶應SFC」は、慶應系の3つの中学の中で歴史の浅い学校です。とはいっても、開校が1992年(平成4年)ですから30年も経っており、初期のころの卒業生が社会の中核で活躍し、中学受験の子を持つ親御さんになっています。 

 “老舗”の普通部に比べて「慶應義塾とSFCは同じ慶應ではない」などという言い方を慶應の「内部」(特に幼稚舎出身者)からされてきましたが、OB、OGの活躍も目覚ましく、加えて受験の1つの指標である偏差値も高止まりしていることなどから、外部からの評価は良く、中学受験では「普通部でもなく中等部でもなくSFCが本命」というケースも急増しています。 

 SFCの偏差値はサピックスで男子60、女子61(21年6月の志望校判定80%偏差値)。普通部、中等部男子の59よりわずかながらも高く(中等部女子は64)、普通部、中等部の「すべり止め」にはなりません。 

★入試からの定員減 最強の対策は1次高得点 
 慶應SFCの中学入試は、普通部、中等部と同様4教科の筆記試験(2月2日)後、面接と体育実技の2次試験(4日、1次試験合格者のみ)が課されます。 

 21年度入試の1次試験合格者数は192人(受験者数471人)で倍率2.5倍。倍率は20年度と変わらずでした。合格最低点や受験者平均が非公表ですが、慶應系は基本問題が多いことから7割5分から8割得点しないと、「安心」とはいかない入試です。2次試験を経ての最終合格者は85人(追加合格5人)。2次の選考基準は別の機会に譲りますが、1次で文句のつけようがない高得点を獲ることを最大の目標にするのがSFC合格最強の対策です。 

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 横浜初等部の生徒が内部進学でSFCに入学するようになった19年度から中学受験での募集定員が約70人と激減。その影響で同年度は女子を中心に志願者が激減し、男女で前年比36%減となりましたが、翌年は隔年現象で24%増。21年度は5%減もほぼ前年並みで、ようやく落ち着いてきた感はあります。受験者数は減っていますが、激戦になっており「どうしてもSFC」の熱望組が集まっていると言えます。 

帰国子女3割弱 英語に力を入れる意味とは 
 SFCの魅力は同じ環境で中高6年間が過ごせることです。普通部や中等部はSFCを含めた、慶應義塾高校、慶應女子高、慶應志木高へと進みますが、両校とも場所は変わります。心機一転、ともいえますが、6年間同じ場所というのも腰を落ち着けて勉強できます。刺激という点では高校から入学してくる生徒の存在があります。帰国子女に北は北海道から南は九州まで、英語と方言が飛び交っていてなかなかにぎやかな教室になります。 

 理科教育に熱心な普通部、学びに関しては生徒の自主性に任せる中等部に比べ、SFCの特徴は「英語とIT」です。特に英語に関してはカリキュラムもさることながら、帰国子女が全体の3割弱在籍しており、日常的に「外国にいる」状態といいます。中には英語の方が話が通じると、日本人同士でも英語で会話している光景も見られます。英語入試もあることから、帰国子女でなくても英語が得意、という子は少なくありません。外国文化が当たり前なので、高校になるとハロウィン当日は仮装や派手なメイクで校内は盛り上がります。 

 他の語学に関しても高校3年になると、大学進学後に選択する第二外国語(ドイツ語、フランス語、中国語など)中から1つ選び必修となります。英語をきちんとマスターしている生徒は、他の言語への対応も柔軟です。中1から英語をみっちりやってきた成果がこういうとこにも生かされるのがSFCの特長です。 

★ネックは駅からの距離とにおい? 
 最寄り駅から割と近い普通部、都心にある中等部に比べてSFCは自然環境豊かな大学と同じ広大なキャパス内に存在します。「駅からバスで20分近くかかる」「近くに養豚場があって、風の向きや天気によってかなり臭う」など、慶應のイメージらしからぬところもあります。 

 部活は原則全員所属することになりますが、週4日以内で日曜日は休みという活動状況。勉強の負担になることは少ないようですが、逆に運動部を中心に物足りなさを感じている生徒や親御さんもいるようです。卒業生の大学生コーチが面倒を見ていることも多いのが特徴です。 

★付属校からSFCへの進学傾向増加の理由 
 最近、慶應の附属校からのSFC2学部(総合政策学部、環境情報学部)への進学が増加傾向にあります。塾高からこの2学部に進んだのは、20年度計51人、19年度は74人いました。かつて30人もいかなかったことを考えると、方向性への変化が感じ取れます。 

 「成績が経済や法学部、理工学部の推薦をもらうのに追いつかなかった」という理由で、ということもあるかもしれません。その一方で、時代の流れが既存の学部では対応しきれない新分野の人材を要求しているという見方から、「学問分野の領域を超えて、社会が抱える問題に取り組む」「現代のクリエイティブマインドを学ぶ場所」を標榜する2学部に将来の可能性を見ている学生も多いようです。 

 中学受験でもそうですが、現在の偏差値や大学合格実績以上に、子どものこれからを見通して進学先を選択してほしいと願うばかりです。その見極めは難しいのですが、そこは親御さんの腕の見せどころ。さまざまな情報を分析し、最後は自ら足を運び、目で見て、耳で聞いて判断します。(受験デザイナー・池ノ内潤) 

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