中学受験 1年間塾を「漫遊」する

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進学塾「漫遊」計画で相性を探る
「今から始めないと…」に注意
季節講習で塾を「感じる」
「化ける」かもしれない個人塾
・「オリジナル」がない受験は…

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進学塾「漫遊」計画で相性を探る

 最近は中学受験進学塾入塾の低年齢化が顕著です。小学1年生にして入塾試験が「満員御礼」になり、受験勉強を始める時期とされる新4年生では、入塾は物理的に無理、という大手塾もあります。いち早く中学受験参戦の座席を確保したいという親御さんの気持ちの表れです。

 しかし、進学実績や大手だからという基準だけで焦って子どもを入れると後で「失敗した」と親御さんが後悔することも少なくありません。塾は子どもと「相性が良い」とならないと、成果が出ないことが多いからです。そこでお勧めしたいのが、3年生以下の子どもには約1年かけての進学塾「漫遊」計画です。

「今から始めないと…」に注意

 多くの進学塾が無料体験入学を実施しています。まずはこれを利用して各塾を回ってみます授業の雰囲気、先生の授業の進め方、テキストの質と分量、宿題量、生徒の様子など、親御さんが見学できるのなら必ず見学してください。セットで無料学力診断もあるので、受験用の勉強を始めていない段階なら現状の子どもの「実力」も把握できます。

 この時注意したいのが、塾側の「今から始めないと…」の勧誘のセリフです。大半の子が学力診断テストの結果はそれほど良くないと思います。小学校で「できる」とされる子でも、偏差値40前後が関の山です。診断テスト自体、小学校のレベルを超えていますから当然です。

 なぜ難しくしているかと言えば、この結果を見て焦る親御さんに入塾の必要性を説く絶好の資料になるからです。「今から始めれば間に合いますが、来年になると皆さん先に進んでいますから」の殺し文句に親御さんの気持ちを動かします。そして入塾手続きへ、これが入塾への1つのモデルケースです。

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季節講習で塾を「感じる」

 無料体験で「この塾いいかも」となってもその場で決定せず、第2段階として春、夏の季節講習に参加して本格的な体験をしてみてください。期間が少し長くなるため、子どもがさまざまなことを感じてきます。子どもの肌感覚は意外と正確です。

 無料ではテキストをコピーしたものですが、講習生は受講料を払うのできちんとテキストが配布されます。親御さんはその内容もしっかり吟味してください。

 中には体験授業なしで、入塾試験後の結果で即入塾の決断を、という塾もあります。そういう場合も季節講習で様子見するのが得策です。入塾テストがある場合もありますが、実力診断テストと同じようなものだと思って気負わず受ければ良いと思います。

「化ける」かもしれない個人塾

 大手ばかり「漫遊」していても、子どもに相性の良い塾は見つかりません。中規模の塾や場合によっては評判のいい個人塾まで訪ねてみてください。「ビビッとくる」ところがあるかもしれません。特に長く個人で経営している場合は、独自のメソッドを持っています。子どもと相性が良ければ、「化ける」可能性が高くなります。

 5つ6つくらい漫遊すれば、当然勧誘の電話などがジャンジャンかかってくると思いますが、夏ぐらいでの決定は時期尚早です。最終決定は早くて10月で十分です。

 先取り学習を前面に押し出してくる塾もありますが、中学受験の本格的スタートは4年生からで大丈夫。国語の音読(教科書で十分)と漢字、算数の計算(スピードではなく正確さ重視で)と文章題を簡単に投げ出さず、考える習慣をつけていれば、4年からでやれます。

「オリジナル」がない受験は…

 11月から冬期講習にかけて「着地」に入ります。数々回った塾の中から、新4年生から通塾するところを決めます。ポイントは3つ。①子どもが授業に参加できているという実感が持てる「相性のいい」塾、②先生との心理的距離が近いこと、③親御さんがテキスト管理やお弁当作りなど、どこまで受験に関われるか、です。

 合格実績は人様の出した結果で、我が子が当てはまるわけではありません。参考程度の扱いで見るべきです。客観的視点に立った「我が家のスタイル」を貫くこと。どういう受験にしたいのか、目指すべき場所はどこなのか、家庭の「オリジナル」がないと何となく時間だけが過ぎていきます。塾にお任せの「いいお客さん」の受験にならないよう、時間をかけて通塾先を吟味してください。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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