超人気の早稲田中学 面倒見は良くない!?
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・新校舎建設中 ますます人気に
・異色の系属校はバリバリ進学校
・答え合わせしない、自分で考えろ
・先輩の背中に進むべきヒントあり
新校舎建設中 ますます人気に
早稲田大学に最も近い場所に位置するのが早稲田中学・高校です。開校も付属・系属校の中では最も古く1896年(明治29年)。「東京専門学校」としてスタートした大学より早く、校名に「早稲田」付けました。1993年(平成5年)から高校募集を停止した中高一貫校です。
現在、創立125周年記念事業の目玉として校舎を新築中。立地も地下鉄を降りて校舎まで「雨が降っても傘がいらない」ベストポジション。異性の目を気にせず、青春時代をのびのびと過ごせる男子校の人気は断トツで、学校説明会の予約は超激戦。合同説明会でも長蛇の列の盛況ぶりです。
異色の系属校はバリバリ進学校
早大への推薦枠は22年度167人。学部によって枠があり、募集人数が一番多い学部は政経と教育で各20人。一番少ない国際教養学部は4人です。早大推薦枠の割合は、22年度の卒業生は306人に対して約55%。推薦利用での早大進学は159人でした。同じ系属校でも98%が早大進学の早稲田実業とはちょっと違う「早大は選択肢の一つ」というのが特徴です。
早稲田は、国公立大、医学部狙いが多いれっきとした「進学校」です。22年度東大合格者数は現役浪人合わせて29人(現役24人、浪人5人)、国公立医学部は同44人(現役38人、浪人6人) 。学校側も早大推薦枠に甘えず生徒を鍛えます。同校の教員の1人 は最低限「一般受験しても早大に合格できるレベルにする」と話します。
高校2年からから文系、理系に分かれますが、文系でも物理基礎、化学基礎、数Ⅲなどを勉強。理系でも古文、漢文、政経倫などに取り組むなど、国公立を意識したカリキュラムになっています。
答え合わせしない、自分で考えろ
早大系属校としても異色ですが、進学校としても異色の部類に入るのかもしれません。授業の進度も早く、「ついていくのは結構キツい」(在校生)というのは、どの進学校も共通していますが、決して「面倒見がいい」という学校ではありません。
象徴的なのが定期試験。答案は個人に返却してくれますが、テスト解説を授業中はやらない先生が多いといいます。なぜ正解ではないのか、自分で考え、答えを導き出すというのが基本的な姿勢です。考えたうえでの質問はウエルカム。夏休みなどで講習はあるものの、学習が遅れている子のための補習、というのはあまりみられません。
ある意味、生徒を大人扱いしていると言えます。早大への推薦枠が大量にあるにもかかわらず、系属校にしては、独特の厳しさ、緊張感があるのも早稲田の特徴です。
先輩の背中に進むべきヒントあり
勉強も異色なら、集まる子どもたちも個性的です。「オタクはいっぱいいます。だから浮き上がることがない。みんな違う分野のオタクだけど、それぞれ認め合っています。認め合っているというよりは人は人って感じ」(高校2年生)。
中高一貫校は運動部以上に文化部系(早稲田では学芸部と呼ぶ)が充実しているところが多いのですが、早稲田もその例に漏れず、ユニークな部、同好会が集まります。クイズ研究部や物理研究部をはじめ、40人と大所帯の鉄道研究部は「模型班」と、鉄道知識を深めたり“撮り鉄”が集まる「あるばむ班」に分かれて活動。同好会でははさみを一度も使わず、1枚の紙であらゆるものを折る「折紙同好会」なども内外から注目を集めます。
顧問の先生は一応いますが、活動の主体はあくまで生徒。そのためタテの繋がりは強いです。部活もそうですが、学習や進路の面でも先輩の背中を見ながらあれこれ考えるというのは、学校のカリキュラムで強制されたり、親がとやかく言うより、一番強いメッセージになります。それが早稲田の脈々と続く「伝統」なのです。(受験デザイナー・池ノ内潤)
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