理科 秋に偏差値10UP作戦⑶

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化学系は「比例」の原理原則で
物理系は「和」の原理原則
・「見た目」に引きずられる子
無数の解法より1つの原理原則

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化学系は「比例」の原理原則で

中学受験の理科、化学の計算を伴う問題でまず押さえておきたいのは、化学現象の多くは比例の関係が成り立っているという視点です。

溶解度の問題。水100gに溶けるホウ酸の量と温度の関係が表になっているとします。問題の(1)や(2)では、水100gに対して溶ける量などが問われるので、表に書かれている各温度の数値を見て答えを出すことができると思います。

ところが、問いが進むと水の量が変えられたりします。その時に「溶ける量は水の量に比例する」という「原理原則」を理解していると、比例の計算さえ間違えずにできれば、正解に導けるのです。

理科を苦手にしている子は「変化球」に弱いという特徴があります。上の例がまさにそれで、「軸」=「原理原則」がブレる、しっかり頭の中に入っていないと、別角度から出題されお手上げになってしまうのです。

理科で苦戦している場合は、基本中の基本に戻ることが鉄則。6年生でも4,5年生の学習内容に戻ることは「あり」です。

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物理系は「和」の原理原則

物理で押さえておきたいのは、力のつり合いです。かっ車やてこ、活力などがそれです。共通しているのは「動いていないなら、力(モーメント)はつり合っている」という「原理原則」です。

例えばてこの右側におもりが2つ、左側に1つつり下がっていて、つり合って止まっているとします。この時、「右回りのモーメント(視点からの距離×重さ)の和=左回りのモーメント(視点からの距離×重さ)の和である」ということが原則になります。

ここでのポイントは「和」です。支点からの距離が右に20センチのところに10gの重り、30センチのところに40gの重りがつるされているとします。右回りのモーメントは「視点からの距離×重さ」の計算式にのっとると、(20センチ×10g)+(30センチ×40g)=1400になります。

次に左側を見ると、支点からの距離が右に20センチのところに70ℊの重りをつるせば、左右はつり合うことになります。

「見た目」に引きずられる子

ごく普通の「原理原則」ですが、理科の苦手な子だと、そうはいきません。

なんとなく問題に取り組んでいた子どもは、左右1つずつの重りだと苦労しないのですが、重りの数が増えたりすると「えっ、どうするんだっけ…」と、見た目の違いに惑わされ、鉛筆が止まってしまいます。

左右のモーメントの和が結局同じになればつり合っているという「原理原則」が頭の中になく、それぞれの重りの重さだけで判断してしまい、正解に至らないのです。

重りが2つでも3つでも、反対側に距離と重りを掛けて同じになればつり合っているという「原理原則」さえ、揺ぎなく頭の中に定着していれば、芋づる式に(1)から最後まで、きれいなに全問正解に至ります。

理科のできる子は、物理、化学系で大問ごと全問正解、パーフェクトということが珍しくありません。「原理原則」さえしっかりしておけば、理屈は同じ。問題の形式が変わっただけで、あれこれ考える必要がないのです。

無数の解法より1つの原理原則

「原理原則」より、演習問題を数多くやり、問題をパターン化して解法を覚えてしまう、というやり方をする塾もあります。

典型的な問題ならこれでも対処できます。機械的に覚えてしまう方が、スピーディーに処理できます。

ただ、近年の入試では「典型題」が消えつつあります。各中学校は「原理原則」にのっとって、物事を論理的に考えられる12歳に入学してほしいと考えており、入試を通じて「思考させる」問題を出題するのが主流です。

無数のパターンを覚えるより、1つの「原理原則」。これが理科の成績アップの最短距離です。

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