中学受験・社会 公開模試で偏差値アップ(2)

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・社会で優位になるなら資料集と図鑑の活用
・子どもには見分けが難しい「写真問題」
・見分けがつきにくいものには「ひと工夫」

・「日本のすがた」の有効活用の仕方
・社会は「日常生活」から得意にしていく

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★社会科で優位に立ちたいなら資料集と図鑑の活用
社会科の成績、偏差値で一歩リードしようと思ったら、資料集や図鑑の活用をお勧めします。塾のテキストでも写真やイラストが掲載されていますが、文字が中心でインパクトに欠けます。カラー写真や図表が、ふんだんに、しかも大きく使われていることで印象に残り、テキストと連動すれば、無味乾燥に見える活字が急に立体感をもって感じられるようになります。

 歴史の資料集は中学校や高校で使うものが良いかもしれません。歴史が好きな子はさらに興味をかき立てられ、そうでもない子でも今まで気が付かなかった魅力に引き込まれる可能性もあります。見ていると結構楽しいですから。

歴史の学習では漫画を勧める先生も多いのですが、ハマらない子もいます。「リアルな感じがしない」というのです。古い写真や遺跡などの方が、ピンとくる子もいるのです。今まで資料集をあまり活用していなかった子でも、意識して見て行けば必ず試験で役に立つ力になります。まずは本を開いてみてください。

日本の最南端「沖ノ鳥島」。左端の小島がいかに小さいか図鑑なら印象深く頭に残る

子どもには見分けが難しい「写真問題」
歴史では「写真問題」もよく出題されます。一番多いのが建物や絵画の名称や作品名、作者を答えるものです。人物を答える場合でも顔写真を見て解答するものも少なくありません。

 大人なら見分けのつく写真も子どもだと難しいものです。東大寺正倉院と唐招提寺、歌川広重の「東海道五十三次」と葛飾北斎の「富嶽三十六景」、吉田茂に池田勇人、佐藤栄作、田中角栄…。どれもこれも「同じに見える」と子どもたち。とくに社会が苦手な子たちは口をそろえて言います。似たような平屋の建物に、興味のないおじさんの顔の区別がつかなくても仕方がありません。

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誰が誰だか見分けがつきますか?

見分けがつきにくいものには「ひと工夫」
それでも中学受験をやる以上、最終的に「写真問題」は出題されればラッキー、くらいに思わないと得点は伸びません。

見分けがつきにくいものは、ひと工夫してみましょう。コピーしてノートに貼り、その特徴をマンガのセリフの吹き出しのようにして、「吉田茂 メガネで目つきコワい 体格良さそう」「池田勇人 メガネの白髪、スーツ姿良し」など書き込んだりします。絵を描くのが得意な子はイラストにするのもOK。自分でつくるノートは印象に残りやすいです。

絵画作品の場合もその特徴を人物と同じように記します。「東海道五十三次」は主に日本橋を大名行列が通る物が出題されますが、別の宿場町の絵も登場します。戸惑わないように、複数ノートに貼っておくと安心です。

社会はテストに出そうもない「つまらない知識」をどれだけ知っているかが、意外と成績、偏差値に反映してくるものです。資料集に触れただけ知識が深まり、入試の時に「見ていて良かった」となります。

代表的な絵画は作品名と作者とセットで覚えよう

★「日本のすがた」の有効活用の仕方
 地理のグラフ読み取り問題は塾のテキストにもある程度まとまっていますが、あらゆる産業から貿易まで最新の統計がまとまっている「日本のすがた」(矢野恒太郎記念会)を活用するのがベストです。

 塾でも6年生を中心に配布されるかもしれませんが、有効に活用している生徒は意外と少ないかもしれません。小学校高学年向きに書かれていますが、4年生でも理解はできるので、毎年最新のデータに触れ、農産物などの収穫高の都道府県順位が年によって違うなど、変化を探し当てるのも社会の成績アップにつながります。

 塾によってはテキストのグラフを平気で10年くらい前のものを掲載しているところもあります。模試や入試は最新のものが出されると思っていた方がいいです。これもノートにまとめるも良し、カードにして持ち歩くも良しです。まとまった時間に熟読するというより、塾に行く前の5分、10分の間にとか、電車やバスで通塾している人はその間になど「すきま時間」の有効活用がお勧めです。

工業地帯のグラフは入試で頻出

★社会は「日常生活」から得意にしていく
 社会は日常のあらゆる場所に成績を上げるヒントが転がっています。できる子は見たもの、聞いたものをことごとく知識につなげ、得点を絞り出します。社会を得意にするのは、日常での気持ちの持ち方が大切です。(受験デザイナー 池ノ内潤)

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