中学受験 2月1日が合格しやすいワケ

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・2月1日は第1志望に迷わずアタック
原則は「回を追うごとに難化」
1回目は定員を大幅に上回る合格者を出す
2回目以降の偏差値が高くなる理由
・12歳の子どもに酷な体験をさせないために

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2月1日は第1志望に迷わずアタック
首都圏の中学受験の世界で「決戦日」とされる2月1日。東京・神奈川の学校の試験解禁日です。この日に第1志望の試験があれば、迷わず突き進むために、小学校4年生から、中にはもっと前から頑張ってきたわけです。

 「決戦日」に実力のピークを持っていく調整は子どもだけではできず、親御さん、塾の先生、家庭教師や個別指導の先生の多大なアシストによってたどり着きます。その支えに応えるべく、やはり1日は第1志望校、あるいはそれに準ずる学校にアタックするのがベスト。実力差があまりにもかけ離れている場合は、善後策を考えておく必要はありますが、それはともかくできれば2月1日は第1志望受験一択です。

2月1日は迷わず第1志望校にアタック!

★原則は「回を追うごとに難化」
 後にも先にも1日にしか入試をやらない学校は何も考える必要はありません。勝負です。では、2日以降や午後など2回以上受験のチャンスがある学校は、どういうプランを組んだら効果的でしょうか。

 一概には言えないのですが、入試が複数回行われる場合は、偏差値で見ると第1回の試験が一番低い傾向にあります。そして回が進むにつれ、日にちが経つにつれて偏差値は上昇していく流れになります。コースが複数ある時や、入試の形態が4教科入試ではなく、算数一科や公立中高一貫型など変化している場合はまた話が違ってきますが、大筋は回を追うごとに“狭き門”となります。その意味からも熱望しているなら、1回目の試験に全力を注ぎたいところです。

2回目以降の入試は“狭き門”になりがち

1回目は定員を大幅に上回る合格者を出す
 偏差値が低いから1回目の入試を受けるのではありません。冷静に考えても、合格の可能性が高くなる条件が整っているのです。

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 1回目は受験者数も多いのですが、学校側の募集人員も最多のことがほとんどです。それに準じて合格者数も出します。1回目の試験では合格者数は定員ぴったりということはまずありません。1.5倍から2倍以上程度が多いです。定員に対する倍率が5倍とか6倍であっても、実際には2倍強くらいのことは珍しくありません。

 それでも定員以上に入学手続きをすることはそう多くないようです。定員ちょうどに近い年もあれば、辞退者が多い年もあります。それを補充する意味ともともと入学者の枠を取ってあることから、2回目の試験が行われるわけですが、1回目で志望校を仕留められなかった場合、2回目以降の入試は「タフ」なものになります。

2回目以降は厳しい戦いに…

2回目以降の偏差値が高くなる理由
 2回目の入試は1回目の試験と同時に出願している受験生も多く、1回目で合格するとその分は抜けるのですが、今度は1日に他の第1志望を受験した生徒が、まだ結果が出ていない段階で「第2志望」なり「滑り止め」など、さまざまな位置付けで2回目の試験を受けに来ます。

 正直なところ、2回目の試験から“参入”の受験生を相手にするのは「タフ」です。持ち偏差値、実力の上では一枚上のケースが多いからです。加えて1回目ほど合格者を出さないのが2回目以降の入試。特に1回目の入試で、予想以上に入学手続きした人数が多い場合は、定員ピッタリしか合格者を出さないこともあります。

 これだけタイトな試験になると、当然、合格のボーダーラインは上がります。これが2回目以降の入試の偏差値が高くなる理由の一端です。

2回目以降の試験のボーダーラインはどうしても高くなる

12歳の子どもに酷な体験をさせないために
 午後入試やタイプの違った試験が用意されると、ますます「合格の行方」は読めなくなります。志望校に恋い焦がれて複数回受けたけどダメだった、という経験は12歳の子どもにとっては酷で、生涯忘れられないことになってしまうかもしれません。

 志望校に複数回受験のチャンスがあったとしても「1回目で仕留める」という強い気持ち(あまりにプレッシャーになっては困るのですが…)を常に意識して6年の後半は過ごしてほしいと思います。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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