中学受験 3、4年生のGWどう使う?

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1年生で“満員御礼”の進学塾
・GWに「勉強習慣」をルーティーンに

ケアレスミスは「実力」
成績が上がる国語勉強法
・理社は先行逃げ切りが必勝パターン

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★1年生で“満員御礼”の進学塾
 中学受験のスタート時期は年々早まっています。長く4年生からが本格的スタート、というのが定番でしたが、最近では3年生でも「早い」とは言われなくなり、東京の豊洲地区などのタワーマンションが林立する地域では、1年生にして「塾の入塾テストが定員いっぱいで受けられない」という現象まで起こっています。

 1年生の勉強が中学受験に直結するというのではなく、「場所取り」の性質が強いです。4年生になって入塾しようとしても物理的に無理だったり、入試以上に狭き門だったりするのを避けるためのいわば布石です。

各地で塾の定員が早くから満員に

★GWに「勉強習慣」をルーティーンに
 しかし、座席を確保して4年生から受験カリキュラムに乗ったからといって、難関・上位校の合格が保証されるわけではありません。志望校合格は通塾時間の長さではなく、毎回の授業で何を学んで自分の中に吸収できたかで決まります。

 その意味で3、4年生の勉強は無駄にはできません。勉強を日常的に取り組む「勉強習慣」、1回の勉強でどのくらいの時間集中してやれるかの「勉強体力」を付けるのがこの時期。なかなか行楽へ行けないコロナ禍のGWだからこそ、毎日2時間程度いいので「勉強習慣」を付けるようにし、GW以降はこれをルーティーンにしてみてください。

早くから塾に行っているだけでは伸びない

★ケアレスミスは「実力」
 算数はまず計算です。計算問題は軽視されがちですが、多くの問題が最終的に計算をして解答を出していきます。計算は算数の一丁目一番地ですから、毎日練習問題に取り組んでください。1日サボるとスピードと正確さを戻すのに2日かかります。

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 意識してほしいのは正確さです。暗算は百発百中レベルでない限りは使わないこと。できない子ほど楽な勉強に流れる傾向にあり、手間のかかることを嫌いますが、小3、4のうちに「手順を踏む」ことの重要性を親御さんが徹底してあげてください。ケアレスミスはミスではなく、その子の偽らざる「実力」です。親御さんも含めこれをミスと言っている限り、算数の成績は伸びません。パーフェクトで当たり前、数多く間違えるようなら問題数を減らして1問あたりの時間を長くしても正確に解く習慣をつけてください。

 速さは徐々にスピードアップしていければ良いです。ただ、毎回10問なら10問決めてとりかかり、必ずタイムは計ってください。正確さは大事ですが、試験は時間との勝負もあります。人並みのレベルで構わないので、あまりのんびりやらないように時間は意識しながら進めてください。

★成績が上がる国語勉強法

 国語は音読と漢字です。音読は短い文で構わないので毎日やります。できれば、知らない言葉を2、3含んだものにトライします。これを5日間、同じ文をよどみなく読めるまで続けます。

 大きな目的の1つが読解問題攻略の柱になる語彙力強化です。読解ができるかどうかは言葉の意味を知っているかどうか、言い回しに慣れているかどうかに左右されます。言葉を知って、意味も理解していれば音読はスムーズになります。不思議かもしれませんが、音読が上手になると、国語の偏差値は飛躍的にアップします。言い回しを数多く身に付ければ、表現できるものが増え、記述問題で点が取れるようになります。

 漢字は書けるレパートリーを増やすとともに、細部にこだわってください。まずはトメ、ハネ、ハライなどを甘くしないことです。入試本番で多くの中学校がそういうところまで採点対象にします。小さい頃から気にするようにしていないと。高学年になってからではなかなか直りません。漢字1個2点を失ったことで不合格、という悲劇がを起こさないためにもこだわるべきポイントです。

 漢字の形にも注目してください。「へん」と「つくり」が離れすぎているのは×になります。書きにくい漢字はノートに大きく書くと覚えやすくなります。子どもに煙たがられても親御さんは口酸っぱく言い続けてください。抵抗しながらも、子どもはテストで気にするようになります。

★理社は先行逃げ切りが必勝パターン
 理科や社会はそれぞれの単元の用語を覚えることも大切ですが、いつも「なぜそうなるのか」「その結果どうなるのか」を意識してほしいと思います。用語をしているか、地名を知っているかでは差はつきません。一歩踏み込んだ勉強をする習慣があるかどうかで、5年生以降差が広がります。

 国語と算数に目が行きがちですが、それは理社ができていての話。「追い込みがきく」というのは過去の話で、現在の入試ではやることがぼう大すぎてとても後回しにしては追いつけません。理社は先行逃げ切り、というのが合格への合言葉です。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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