中学受験「詰め」を誤まると…

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「日特」か「独自路線」か
「日特」受講せず退塾の理由
家庭学習では得られない「気づき」
「仲間意識」の効果は大きい
早くから考えておきたい受験の「着地」                             

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★「日特」か「独自路線」か
 夏期講習が終わると、6年生にとってはいよいよ終盤戦。大手進学塾では主に日曜日を使って「志望校別対策」が9月から本格化します。サピックスでは「SS(サンデーサピックス)」、早稲田アカデミーでは「NN(何が何でも)」という「日曜特訓」(通称「日特」)と呼ばれるものです。

 要不要、いろいろな意見がある「日特」。中には入試までの追い込みは、子どもの現状、レベルにカスタマイズしたプランを独自にやりたいと思っている親御さんもいます。親御さんが日特を見切って上手くいこともあれば、そうでない時もあります。残り4〜5カ月、どう舵取りをするか、貴重な日曜日をどう過ごすか、最後の「詰め」は悩みが尽きません。

★「日特」受講せず退塾の理由
 塾のカリキュラムのまま「日特」を受講、受験最終盤のタイトなスケジュールな日々は、数多く伝えられていますが、進学塾に背を向け、夏期講習終了後に退塾して「独自路線」を選んだ例を紹介します。

 塾側の引き留めにもかかわらず、退塾を推し進めたのは親御さんでした。志望校は四谷大塚で偏差値65前後の難関校でした。「9月からの塾は演習問題中心になる。それなら家でもできる。日特も過去問を使っての授業。家で過去問に取り組めばよい。親がある程度見てあげることもできるし。それに受験まであと50万円かけるのは…合格した後もいろいろお金がかかるし」というのが退塾の理由でした。

★家庭学習では得られない「気づき」
 結論から言いますと、1月の「前受け」受験を含め、5戦全敗でした。本命校もダメで、急きょ出願した2校も撃沈。周囲から合格確実と思われていたにもかかわらず、悲しい結末を迎えてしまいました。

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 敗因の1つに退塾を含めた「日特」の不参加があったと考えられます。親御さんが指摘する通り、志望校別特訓はその学校の過去問を中心に授業が進められます。塾によっては新作問題として、予想問題をつくり、それが看板になっているところもあります。このカリキュラムを十数回の授業で繰り返すことによって、受験生は目指す中学校がどのような問題を出題し、それにどう対処し、どう「合格答案」を作成していくかを、その学校の入試対策に長けた先生、同じ中学進学を志す仲間とともに、時間をかけて取り組みます。そこでの「気づき」が学力の上に肉付けされて、最後の「詰め」になるのです。

 過去問自体は家庭でもできます。親御さんの中には採点だけでなく、解説ができるケースも一定数いらっしゃることでしょう。しかし、親子だと子どもはアドバイスを素直に聞き入れません。家庭学習は親御さんが描くほど、予想通りには進まないケースが多く、気が付けば「親子バトル」の日々に。こうなると学力の伸びより、受験そのものの態勢が整いません。

「仲間意識」の効果は大きい
 志望校別特訓のクラスは1回ごとに前回の授業内での演習の総合得点順に座る席が決まる、というルールの塾が多いです。「最後まで2列目をキープすれば合格率100%」とか、「総合成績より算数のできる順に合格する」とかの“伝説”で騒ぎながら、生徒たちは切磋琢磨して力を付けていきます。

 同じ目標を目指すことで、競争相手というよりは「仲間意識」の方が強くなるようです。演習問題の出来不出来で刺激し合うことはもとより、難しい問題に対して知恵を出し合って考えたり、教え合ったり、短い昼食時間におやつを交換し合ったりするなどの交流を通して「一緒に合格しよう」という連帯感が生まれ、それが良いモチベーションにつながるという側面もあり、これが不思議な効果を発揮します。勉強は独りでもできますが、「独りではない」ということも大きな力へと変わるのです。

早くから考えておきたい受験の「着地」
 志望校特訓は合格を保証するものでもなければ、ましてや受講すれば成績が飛躍的に上がり、合格圏に突入する“特効薬”ではありません。学校名の付かない「難関校対策」などの講座は、その効力が問われる授業内容かもしれません。

 過去問対策、最後の詰め…。通常3年間の受験勉強の集大成といえる6年秋から冬への時期は、志望校特訓でなくても、その子に合った道を選択する必要があります。最後の着地をどうするか、早いうちから親御さんは考えておきたいものです。

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