中学受験 過去問「できない」から「できる」への道

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・「できない」は合格への道標
・さらう、重ねる、できる
・引っ張るより、後方支援
・合否を決める「気づき」

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「できない」は合格への道標

志望校の過去問に取り組み「合格最低点に届かない…」と落胆している家庭は少なくありません。

第1志望校ならまだしも、「押さえ」と考えていた学校でも届かない。親御さんとしては「本当に間に合うのか」と心配になります。

秋の時点で届いていないこと自体は問題ではありません。「届かなかった後に何をしてきたか」で、入試結果は大きな差が生まれます。

過去問は、合格できるかどうかを確認する面もありますが、入試までに「何をすべきか」の指針を示してくれる「道標(みちしるべ)」としての役割がより重要です。

さらう、重ねる、できる

過去問演習を含めた入試までの学習で大切なのは①子どもが自分の「弱点」に向き合う勇気を持てるか②親御さんがそれを我慢強く支えられるか、の2点です。

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入試で力を発揮する子は、過去問を「放置」しません。

まず自身の答案を振り返り、なぜ「この点数なのか」を分析します。

不注意、雑にやっての失点、言葉足らず、解答の方向性が違っていた、時間配分の失敗…。1問1問不正解、部分正解の理由は違います。そこを見つめ直し、「次」につなげます。

必要なら塾の先生と一緒に分析します。より的確なアドバイスとともに、「気づき」をお土産として持ち帰り、自身の力に変えていきます。

次に志望校でよく出る分野なら、正解した問題も含めて塾のテキストや小テスト、模試の問題などを使って、基礎・類題を繰り返し解き、地力を固めます。

家庭学習や塾で「200%できる」という絶対的な自信があって初めて入試での得点となる、というくらいで丁度いいです。「確実に」得点するには、実力の「上塗り」は有効です。

最後の詰めは少し時間を空けて、もう一度同じ過去問に取り組みます。

過去問を分析して「おさらい」→基礎・類題を「重ねる」→再挑戦して自力で「できる」。

このサイクルの積み重ねが、入試で合格点を取るための「ロードマップ」です。

引っ張るより、後方支援

ただ、12歳の子にとって、自分のできなかったことを振り返ったり、何度も目の前に突きつけられるのは、かなりつらいことです。独りで学習を進めるのは、なかなか難しいでしょう。

ここで親御さんの伴走があると流れが変わってきます。

伴走の最大のポイントは「出来が悪かったことや合格最低点に届かなかったことを責めない」。逆に「ここができているのは大きい」「得意科目があるのは強い」など、「現状」をポジティブに捉えることで伴走はスムーズになります。

責め続ければ「逃げる・隠す・やらない」に傾き、認めれば「前向き・挑む・前に進む」へ変わりやすい。親御さんの発する雰囲気一つで、子どもの行動は違ってきます。

伴走の具体的行動としては①記述問題の採点を塾や家庭教師に依頼②親御さんは記号・短答問題の採点(○×だけでなく、“解答観察”が肝)③子どもが質問したいことを整理してメモ書きにし、質問の時間調整の橋渡しをする、などが挙げられます。

走っている子どもの前に出て引っ張るより、後方支援に徹する。

親御さんのこの姿勢によって、子どもは中学受験を「やらされている」から「自分ごと」として捉え直し、「合格するにはどうしたら…」と、自ら考えを巡らせるようになります。

合否を決める「気づき」

過去問の得点を気にするな、というのは受験生家庭には無理な話です。

怖いのは、点数に振り回され、焦りが先行し、残された時間を無駄遣いしてしまうことです。

早く合格最低点に達したいという気持ちから詰め込み、解法暗記で得点力をつけようとしても、効果はそれほどありません。そこに「基礎」という土台と、勉強から得られる「気づき」がないからです。

昨今の入試では、基礎問題が十分できるかどうかの力を試したうえで、どれだけ深く考えられるかの思考力を問う傾向にあります。与えられた問題の設定、条件から、どういう「気づき」を得て、解答用紙に表現できるかを学校側は見ています。

過去問を通じて、その学校が求めている「気づき」の傾向を探り、入試突破へとつながる力を養成する。過去問に取り組む意味はここにあります。

焦らず、過去問演習から浮かんだ課題を1つずつクリアすることは、コスパが悪いように感じるかもしれません。

しかし、1つの課題を深くしっかりやることで、他の課題にも通じる「気づき」が見つかるのが勉強です。

1つの気づきが別の気づきに、それがまた次の気づきに…。わかったふりの勉強、意味のない暗記学習とは雲泥の差がつきます。

1つが2つに、2つが4つにと広がって行けば、初めて見る問題にも対応できる「自力解答力」へと変わっていきます。回り道に見える取り組みが、実は合格への一番の「近道」になります。

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