偏差値28 から大学附属へ 「限りなくバカ?」

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 偏差値28からの大学附属合格 第2回
「それは限りなくバカってことだよね」

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 教材選定の前に、当の五郎に「現状把握」をしてもらい、それでも中学受験にトライするのかを確認しなければなりませんでした。 

 4科目総合偏差値「28」という数字が刻まれた成績表を差し出すと「えーそんなに悪いの?マジぃ」とおちゃらけていました。仕方のないことで、それまで偏差値なるもので、相対的に自分の立ち位置などはかったことがなかったのですから。 

 「偏差値28って、100人いたら97とか98番目くらいかな」。そう説明すると、一瞬表情が変わりました。「それは限りなくバカってことだよねぇ。ヤバくないですか!?」。 

 自分の下にせいぜい2,3人しかいない――。偏差値「28」がどんなものなのかの感覚はないものの、成績が下から数えた方が早い、というたとえの方が子どもにとっての現状把握にはピッタリだったようでした。 

 昼食を食べながら、無言で四谷大塚の成績を時折見直す五郎。ペットボトルのコーラを飲み干すと、口を開きました。「●●堂(書店)って、中学受験の本とかあるかな?あるよね」。 

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 夏休みに入る直前の土曜日の午後。マンガ本と鉄道関係の書籍が並ぶ一角しか足を運んだことのない五郎が、近所の書店の受験参考書コーナーに初めて足を踏み入れたのでした。 

【偏差値28からの大学附属合格 第1回 】
         「五郎、血迷うたか!?」 

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